【仮面の預言者】アル・ムカンナーの真実:歴史に隠された過激な教義
8世紀、現在のトルクメニスタン・メルブ近郊で生まれた本名ハーシム・イブン・ハキーム。彼はなぜ常に「仮面」で顔を覆っていたのでしょうか?彼自身は「神聖な光が強すぎて人間は直視できないからだ」と主張しましたが、敵対者たちは「醜い容姿や火傷の痕を隠しているだけだ」と嘲笑しました。
【白衣の反乱と二つの道】 彼は「白い衣」を身にまとう信者たちを率い、巨大な反乱を起こしました。彼の教えは輪廻転生を取り入れ、自らを神の化身と名乗りました。その教義には極端な二面性がありました。完全な禁欲と霊的な浄化を求める道がある一方で、すべての財産を共有し、物質世界からの完全な離脱を目指す過激な道が存在したのです。既存の道徳や結婚制度すら否定したため、敵からは「堕落」と呼ばれました。
【壮絶な最期】 アッバース朝の巨大な軍隊に要塞を包囲された際、彼は降伏を拒否しました。伝説によると、彼は信者たちと共に毒酒を飲み、自らは燃え盛る炎(または酸の池)に身を投げました。「肉体を完全に消滅させ、天へ昇った」と信じさせるためです。
この常軌を逸したカリスマ性と悲劇的な最期が、1789年に若きナポレオン・ボナパルトの心を打ち、短編小説の題材となったのです。
メルブの遺跡を歩くと、こうした壮大な歴史のドラマが今も風の中で囁いているのを感じます。
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