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福音館100冊マラソン# 31冊目読了
マーク・トウェイン『トム・ソーヤーの冒険』
児童文学の悪ガキといえばトム・ソーヤー!
刊行当初から教会その他による批判をあびた、愛すべき名作です。
トムは大人からの躾も日曜学校もコケにしながら、全力で遊びに夢中になっています。
ある日、インジャン・ジョーという男の犯罪に巻き込まれ、日常に暗い影が落とされてしまう。
それでもトムは、遊びに興じること、犯罪に立ち向かうこと、どちらにも最大限の熱意を持って取り組みます。
作者は子どもだけでなく、人間全般を的確にとらえています。
人間は不合理ですが、その不合理さにはパターンがあります。
作者はそのパターンをいくつも見つけ、作品にうまく取り込んでいます。
「なにかをほしがらせようと思ったら、その物を手にはいりにくくしさえすればよい」とか。
「あることをしないと約束するのは、まさにそのことをやりたくさせるための、なにより確実な方法だ」とか。
知的な笑いが生まれていて好きです。
ところで最近、今の子どもたちに大人気の『グレッグのダメ日記』を読みました。
トム・ソーヤーもグレッグも悪ガキという点では共通しているのですが、グレッグの「ダメ」っぷりは人気者のトムとは真逆です。
しかしその飾りのない「ダメ」っぷりから、笑いや共感が生まれています。
児童文学の中で求められる悪ガキ像の変遷が興味深く思えました。悪ガキをかき集めて時代順に並べてみたい。
次は続編『ハックルベリー・フィンの冒険』を読みます!