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日本国驻华大使馆(Embassy of Japan in China)
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这是日本国驻华大使馆的官方账号。今后会为大家提供关于日本方方面面的信息,欢迎关注! 网站:
Joined December 2022
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<首相行程>5月2日(当地时间),高市首相访问了越南国家大学河内分校,并发表了外交政策演讲。 高市首相的外交政策演讲全文如下。 “越南国家大学的师生们、黎怀忠外交部长、裴世唯国家大学河内分校校长、以及各位来宾,大家好。我是日本国内阁总理大臣高市早苗。很高兴再次访问河内。6年前,我作为总务大臣访越之际,也受到了越方的热烈欢迎。让我感到就像回到了故乡一样。 如果以后有机会以私人名义访问越南的话,我一定要去会安这座可以俯瞰浩瀚太平洋的世界遗产古城。我想探寻昔日日本人街道的风貌。位于老城区市中心的日本桥,两年前在我国的协助下完成了修复。这座镌刻着400多年历史的桥,诉说着日越两国源远流长的交流史。 400多年前,从南海到台湾海峡,再到东海,日本人和越南人曾频繁地开展贸易往来,共同受益于自由的海洋、开放的海洋。没有哪个伙伴比我们更了解这种价值。正是这种情怀,促使安倍晋三首相在2013年就任后,选择越南作为他的首个出访地。想到这些,我也迫切希望早日访问越南。自上任以来,我一直怀有这样的想法。今天,我非常荣幸能够站在各位同学面前。你们肩负着将两国悠久的交流历史传承给下一个时代,并进一步发展的重任,同时也肩负着越南乃至亚洲的未来。 进入正题之前,我想请你们先猜一猜,这是什么吗?同学们肯定知道。没错,这是深受年轻人喜爱的苹果公司的AirPods、以及日本引以为傲的任天堂Switch 2游戏机。十年前,我在日本购物时,提到越南制造,首先想到的是一定是服装。而如今,许多跨国企业进军越南,支撑青年文化的众多电子产品都是越南制造的。而且,其中很多核心零部件使用的是日本的尖端技术。越南制造业如今已成为全球市场的供应商,与日本经济也有着密不可分的联系。在距离河内不远的三个升龙工业园内,共有205家日本企业入驻,雇用了约10万名员工,是日本制造业企业国际供应链的重要基地。例如,佳能公司采购的零部件来自越南、日本等亚洲国家,全球的打印机中4台中有1台就是越南制造,销往世界各地。 今天,我想谈谈充满活力和希望的国家越南与日本的‘全面战略伙伴关系’的未来,以及在此基础上进一步发展的‘自由开放的印度太平洋’(FOIP)和东南亚国家联盟(ASEAN)中如何开展实践。 首先,是‘越南与日本合作的未来’。让我们站在更高的视角,从距地球表面约100公里的广阔太空说起。众所周知,上个月美国的“阿尔忒弥斯2号”绕月飞行,时隔约半个世纪再次刷新人类最远的飞行纪录。在“阿尔忒弥斯计划”上,日本也与美国合作,推进在月球表面自由移动的加压载人月球车的研发。中国和俄罗斯也有月球探测计划。世界正步入新的宇宙开发时代。 在此背景下,日本的政府开发援助(ODA)支持建设的越南航天中心于今年3月在河内和乐高科技园区正式启用。该中心是越南航天科学发展的重要基地,其落成标志着2006年以来历经20年脚踏实地推进的‘日越航天合作’取得了里程碑式的成就。期待今后运用从太空获取的卫星数据,对包括海洋在内的越南全境开展灾害预测、应对气候变化,从而为越南人民带来的安全生活做出重大贡献。 越南的首颗国产地球观测卫星‘LOTUSat-1’,是一家日本企业接单制造的,该项目也获得了日本的ODA援助。 梦想越来越大。无论是利用太空解决各类问题,还是开发太空本身,两者都蕴藏着无限的潜力。两国携手引领太空开发,这难道不是令人振奋的未来吗?让我们一起努力吧! 听说日本的漫画和动画在越南也很受欢迎。漫画《宇宙兄弟》讲述立志成为宇航员探索月球的两兄弟的故事。主人公南波六太的恩师莎伦博士鼓励他说:“当你犹豫不决时,就选择更有趣的那一个路吧”。 这句话说得多好啊!我衷心希望日本和越南的年轻人能够共创一个令人心潮澎湃的的美好未来。 如今,尖端技术领域的合作已不仅限于太空领域。 日本和越南都是以大米为主食的文化,而在被称为“工业大米”的半导体领域,产业高端人才间的合作也正不断推进。隶属于越南国家大学的日越大学去年新成立了“半导体芯片技术系”,有望推动越南的产业优化升级,也将成为加强日本半导体供应链韧性的重要基石。我期待作为日越合作象征的日越大学能够发展成为以半导体领域起点,为两国乃至印度太平洋地区的发展输送人才作出贡献基地。 越南不仅盛产“工业大米”,还拥有丰富的“工业维生素”稀土,其战略重要性备受关注。日本正在积极推动加强供应链韧性的合作,而东盟是重要的合作伙伴。我希望推动日越两国官民的具体合作。 当我们的视角从太空转向地表下沉睡的稀土之后,接下来,让我们把目光投向更遥远的地平线。这里要谈的是日本倡导的‘自由开放的印度太平洋’(FOIP)。 十年前的2016年,在肯尼亚访问的安倍首相阐述了日本外交的愿景。他指出,连接太平洋和印度洋这两大洋、亚洲和非洲这两大洲的印度太平洋地区是今后掌握国际社会和平与繁荣的关键,为维护该地区“自由免受胁迫”,维护“法治”和“市场经济”,日本将积极自主地发挥作用。 在安倍首相发表演讲后,这一理念成为明确的日本外交愿景,被有关方广泛接受。它不仅对日本,也对以美国为代表的许多国家的外交政策产生了影响,引起了到越来越多的共鸣。东盟也在2019年通过了《东盟印太展望》,推出了印太地区的愿景。这一构想的英文缩写为AOIP,与日本倡导的FOIP在重要原则上有着共通之处。 我于去年10月21日就任内阁总理大臣,紧接着在10月,我就与东盟国家的首脑通过了一份联合声明,确认了FOIP和AOIP的协同效应以及进一步促进双方合作。这是日本与东盟合作的重要指南。FOIP提出后已过去了十年。我们所处的环境发生了巨大变化,但对世界产生重大影响的FOIP的妥当性不会动摇。在这个掌握着未来国际社会和平与稳定的关键地区,为了构建基于“自由”、“开放”、“多元”“包容”和“法治”的国际秩序,日本将一如既往地发挥作用。或者说甚至将比以往更加积极主动地发挥作用。我对此重申了这一决心。 在此之上,我们必须适应地缘政治竞争加剧、技术迭代速度加快以及全球南方的崛起等国际秩序的结构性变化以及新现实。更具体地说,在严峻的国际形势下,本地区各国关系错综复杂、相互依存的背景下,必须在经济、社会和安全保障等所有方面,自主建立起决定自身命运所必需的“自主性”和“韧性”。我认为,这一点对于实现FOIP不可或缺。为此,日本将进一步推动FOIP的发展,着重在三大重点领域采取措施。第一,是包括加强能源和关键物资供应链韧性在内的“构建人工智能(AI)和数据时代的经济生态系统”。第二,是“官民一体共创经济前沿”及“共享规则”。第三,是为实现本地区和平稳定扩充“安全保障领域的合作”。 日本为此将首先加速推进本国相关举措。同时,也将与同道国家携手,为本地区的朋友提供需要的合作。我坚信,通过这些努力,日本以及包括东盟在内的整个印太地区将能够“共同变得更加强大、更加繁荣”。 我想举几个例子。例如,目前仍处于封锁状态的霍尔木兹海峡危机就是对日本实现FOIP决心的考验。日本和包括越南在内的许多亚洲国家严重依赖经由霍尔木兹海峡从海湾国家进口的原油。如果东南亚的原油进口中断,以此为原料的石脑油等化工产品向亚洲国家的出口也将停顿。为了保障经济活动持续开展以及医疗领域必须的石油产品的稳定供应,必须共同强化包括日本和东盟在内的本地区的供应链。出于这一强烈的问题意识,不久前,我与亚洲国家首脑举行了紧急线上会谈,发布了“强化亚洲能源与资源供应韧性伙伴关系”, 即“POWERR Asia”。越南的黎总理也出席了会议。作为东道主,在此我再一次表示感谢。在新的伙伴关系下,日本将采取紧急措施,包括通过日本国际协力银行(JBIC)和日本贸易保险公司(NEXI)向当地企业提供燃料采购方面的金融支持,通过日本国际协力机构(JICA)向亚洲国家政府提供紧急日元贷款。作为“POWERR Asia”的首个项目,已基本同意通过NEXI为宜山炼油厂采购原油提供支持。 此外,作为一项着眼于更长远的结构性应对措施,我们将运用日本的经验,“构建整个亚洲地区的原油储备和释放系统”,并在致力于节能的同时,运用日本的技术开发并推广生物燃料、下一代太阳能、原子能、液化天然气(LNG)火力等新能源。 从迎接当前的挑战到为未来做好准备,只有伙伴关系才能做到这些。但是,日本和东盟必须共同应对的挑战并不仅限于能源。 例如,正成为我们生活中不可或缺的存在“AI”。在日趋激烈的AI和数据竞争中取胜,对于任何国家而言都是首要任务。但是仅靠一国之力确保所有必需的庞大计算资源、数据基础和人才越来越难。日本希望在这一领域也与包括越南在内的同道国家携手合作。去年10月,我们宣布启动“日本-东盟AI共创倡议”。让我们将这一其付诸实施,致力于开发反映亚洲多元语言和文化的AI模型。尤其是共同推进开发母语AI和各产业专用基础模型,培养AI高端人才,以及支撑其发展的数字基础设施。为此,建设海量数据交换所必需的可靠通信基础设施也刻不容缓。日本将凭借强大的技术实力和信誉,在印太地区推进海底电缆、开放式无线接入网(Open RAN)、卫星通信和全光网络等基础设施的建设。我想将这一举措命名为“FOIP数字走廊构想”。 在跨地区供应链复杂交织的印太地区,维护并扩大基于规则的经济秩序,对于确保可持续的经济增长不可或缺。日本将与今年的轮值主席国越南一道,进一步扩充《全面与进步跨太平洋伙伴关系协定》(CPTPP)。具体而言,日本将致力于早日启动菲律宾、印度尼西亚、阿联酋等具有重要战略意义的经济体申请加入CPTPP的进程。此外,还需要进行“规则的更新”。 关键物资过度依赖于某些特定国家,是因为不当的廉价供应。要强化供应链韧性,必须在非价格因素的基础上确保公平的竞争环境。此外,我们还将加强电子商务和供应链韧性等领域的监管,并采取措施应对扭曲的市场行为和经济胁迫。 我的上述发言主要是围绕经贸和经济发展的问题,但要实现FOIP,“安全保障方面的合作”也必不可少。本地区的和平与稳定是经济繁荣的大前提,而本地区的供应链则依赖于安全自由的海上航道。“海洋安全保障”是FOIP的重要组成部分。日本一贯支持东南亚国家加强海上执法能力。自2014年以来,为加强与越南的合作,为加强海上安全和渔业监控合作,日本一直向越南提供船舶,并计划未来建造更多船舶。日本海上保安厅也在提升能力建设方面切实开展支持。合作的种子正在生根发芽。在以南海相望的菲律宾,我国提供的巡逻船和雷达已成为守护海上航道安全的“眼睛”和“脚”。为维护自由、开放的海洋,日本将不遗余力与东盟国家开展合作。在2023年创立的、旨在为各国军队直接提供援助的“政府安全保障能力强化支援(OSA)”框架下开展上述活动。首批选定的是东南亚的菲律宾和马来西亚。此后,印度尼西亚、斯里兰卡和吉布提等在内的亚洲与非洲的共11个国家已累计实施了16个项目。今后,我们将继续扩大项目覆盖的国家范围和规模。此外,我们还计划在安全保障领域进一步利用ODA,扩大对同道国家港口、机场等基础设施的建设和海上安全能力提升方面的支持。 大家有何感想?从太空到地面,再到地下深处,并扩展到海洋。我希望日本与越南、日本与东盟之间在所有领域的合作不断扩大。我希望能够向在座的各位传达日本是如何在FOIP愿景下,致力于释放并培育本地区伙伴的潜力。 当然,最为重要的是,要实现这样的未来,要依靠的正是在座的你们。 FOIP并非强加于人的理念。它接纳各种声音,顺应时代的变化,以灵活的方式不断发展。它在各方声音的滋养下不断成长与进化,这正是FOIP的特点。日本有日本的FOIP,越南也有越南的FOIP。尽管如此,我们仍将携起手来,共同致力于实现本地区的和平与繁荣。具有自主性和韧性的国家之间携手合作,共同建设自由开放的印度太平洋,使其成为各国和平与繁荣的基石。这正是进入第十年的FOIP所追求的目标。 我衷心希望今天的相遇能够为年轻一代的朋友们提供一个契机,思考日本和越南,乃至印太地区的未来,并把你们自己的未来愿景融入其中。感谢各位的聆听。谢谢(Xin cảm ơn)。” (中文为暂译仅供参考,原文为日文)
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【お知らせ】 本日(5月2日)、高市総理は、ベトナム国家大学ハノイ校で外交政策スピーチを行いました。 ※スピーチ要旨(速報版) ベトナム国家大学の学生の皆様、教職員の皆様、チュン外務大臣、ズイ・ベトナム国家大学ハノイ校総長を始め、御来賓の皆様、こんにちは。日本国内閣総理大臣の高市早苗でございます。ハノイを再び訪れることができました。6年前、総務大臣として訪問した時にも大歓迎していただきました。故郷に戻ってきたような気持ちでございます。 次にまたプライベートでベトナムを訪れるような機会がありましたら、遙か太平洋を臨む世界遺産ホイアンもぜひ訪れたい。かつての日本人町の面影を巡りたいんです。日本橋、旧市街地にあるんですが、我が国が協力し、2年前にその修復が完了しました。400年を越える時を刻んできたその橋は、長年にわたる日本とベトナムの交流を物語るものでございます。 400年以上前、南シナ海から台湾海峡、そして東シナ海へと、日本人とベトナム人はダイナミックに交易をしていました。自由な海、開かれた海の恩恵を、共に享受してきました。私たちほど、その価値を理解しているパートナーはいない。その想いが、2013年、政権発足最初の外遊先として、安倍晋三総理をベトナムへといざなった。そう考える時、私もまた、早くベトナムを訪問したい。就任以来、そう考えてました。そして本日、長きにわたる両国の交流の歴史を、次の時代へと繋ぎ、一層発展させていく。その大きな役割を担う学生の皆様、そしてベトナム、アジアでの未来を担う皆様の前で、こうしてお話できることを、誠に光栄に存じます。 本題に入る前に簡単なクイズから始めたいと思います。皆様、これが何だか分かりますか?(スクリーン上でAirPodsとニンテンドースイッチ2の写真を見せながら)学生の皆様はわかりますね。そう、若者に大人気のAppleのAirPods、そして日本が誇るニンテンドースイッチ2でございます。10年前、私が日本でお買い物をしたりするときにベトナム製といえば衣料品でしたが、今や、様々なグローバル企業がベトナムに進出して、若者文化を支えるガジェットの多くがベトナムで製造されています。そして、こうした電子製品の多くに、日本の先端技術がコアパーツとして、組み込まれています。ベトナムの製造業は今や、グローバル市場全体へのサプライヤーとして、日本経済とも切っても切れない関係となっています。ここハノイからほど近い、3つのタンロン工業団地においても、日本企業全205社が入居し、約10万人が働き、日本の製造企業の国際的なサプライチェーンの重要な拠点となっています。例えば、キヤノンは、ベトナムや日本を始めとしたアジアから調達した部品を使って、世界のプリンターの4台に1台をベトナムで製造し、世界中に出荷しています。 本日は、このような勢いと希望に溢れた国、ベトナムと日本との「包括的戦略的パートナーシップ」の未来、そして、その先にある、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」やASEANでの実践について、お話ししたいと思います。 まず、「ベトナムと日本の協力の未来」についてです。 せっかくですから、視点をはるか高く持って、地上約100kmから拡がる宇宙から話を始めたいと思います。先月、米国の「アルテミス2」が月を周回し、人類最遠の飛行記録を約半世紀ぶりに更新したことはご存じかと思います。この「アルテミス計画」の下、日本は米国とも協力しながら、人類を乗せて月面を自由に走る与圧ローバーの開発を進めています。中国やロシアも月面探索の計画を有しています。世界は新たな宇宙開発時代に入りつつあります。 こうした中、この3月、ハノイのホアラック・ハイテクパークに、日本のODAによって整備されたベトナム宇宙センターがオープンしました。このセンターは、ベトナムの宇宙科学開発を支える拠点であり、そのオープンは、2006年以来、20年に亘って地道に積み上げられてきた「日越宇宙協力」の一つの到達点でもあります。宇宙から得られる衛星データの活用によって、海洋を含むベトナム全土における災害予測、また気候変動対策を通じ、ベトナムのお一人お一人の皆様の安全な生活に大きく貢献することが期待されます。 ベトナムにとって初の自国所有の人工衛星となる、地球観測衛星「LOTUSat-1」。これは、日本企業が製造を受注しています。これも、日本からのODA(政府開発援助)で支援をしています。 更に夢は広がります。宇宙を活用した課題解決、そして宇宙そのものの開発。どちらも、無限の可能性が広がっています。両国が手を取り合って、宇宙開発をリードしていく、そんなワクワクするような未来が見えませんか。頑張りましょう、一緒に。 日本の漫画・アニメは、ベトナムでも人気だと聞いています。宇宙飛行士として月面探査を目指す兄弟を描いた「宇宙兄弟」で、主人公・南波ムッタの恩師、シャロン博士は、こう言ってムッタの背中を押します。「迷ったときはね、『どっちが楽しいか』で決めなさい」。いい言葉でしょ?日本とベトナムの若者達が、ワクワクするような楽しい未来を共に目指す姿を願ってやみません。 さて、このような最先端技術の分野での協力は、宇宙にとどまりません。 日本とベトナムは、どちらもコメを主食とする文化ですが、「産業のコメ」と呼ばれる半導体においても、産業高度人材の協力が進んでいます。ここベトナム国家大学の傘下にある日越大学では、昨年新たに「半導体チップ技術学部」が開設されました。ベトナムの産業高度化に貢献するとともに、日本の半導体サプライチェーンの強靱化の布石としての役割も大きく期待されています。日越協力の象徴である日越大学が、半導体分野を始めとして、両国、さらにはインド太平洋地域に貢献する人材供給の拠点へと発展することを期待しています。 「産業のコメ」だけではなく、「産業のビタミン」とも言われるレアアースもベトナムには豊富に存在し、その戦略的な重要性に注目が集まっています。日本は、サプライチェーン強靱化のために連携を進めていますけれども、中でもASEANは重要なパートナーです。日ベトナムの官民でも具体的な協力をしていきたいと考えています。 視点が、宇宙から、地下に眠るレアアースまで下りてきたところで、今度は、地平線の向こうに視野を広げてみましょう。日本が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」、いわゆるFOIPについてです。 今からちょうど10年前の2016年、ケニアを訪問した安倍総理は、日本外交のビジョンについて語りました。そこで安倍総理が述べたのは、太平洋とインド洋、そしてアジアとアフリカ、この2つの海と大陸を結ぶ広大なインド太平洋地域こそが、これからの国際社会の平和と繁栄の鍵であること、そして、この地域において「威圧からの自由」、「法の支配」、「市場経済」を守るために、日本は自らの役割を積極的に果たしていく、ということでした。 この考え方は、安倍総理の演説以降、はっきりとした日本外交のビジョンとして関係者に広く共有されるようになりました。そして、日本のみならず、米国を始め、多くの国々の外交政策にもインパクトを与え、共鳴の輪が広がりました。ASEANも、2019年に「インド太平洋に関するASEANアウトルック」を採択して、インド太平洋地域に対するビジョンを打ち出しました。英語の略称をとってAOIPと呼ばれるこの構想は、日本が掲げるFOIPと、大切なこころを共有しています。 昨年、私は10月21日に内閣総理大臣になったのですが、そのあとすぐ、10月、ASEANの首脳とともに、FOIPとAOIPの相乗効果と更なる協力の促進を確認する共同声明を採択しました。これは、日本とASEANの協力の重要な道しるべとなっています。FOIP提唱から10年。私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。世界にインパクトを与えたFOIPの妥当性は揺らぎません。未来の国際社会の平和と安定の鍵を握るこの地域において、「自由」、「開放性」、「多様性」、「包摂性」、「法の支配」に基づく国際秩序を築くために、日本として果たすべき役割を変わりなく、いいえ、今まで以上に主体的に果たしていく。そのような覚悟を新たにしております。 その上で、地政学的な競争の激化、加速度的な技術革新、グローバルサウスの台頭といった国際秩序の構造的な変化、こうした新しい現実に適応していく必要があります。より具体的に申し上げますと、この厳しい国際情勢の中で、域内の各国が、複雑に絡み合った相互依存関係の中で、自らの運命を自らの手で決めるために必要な「自律性」と「強靱性」を、経済、社会、安全保障、その全ての面で身につけていくこと。そのことこそが、FOIP実現のために欠かせない。そのように考えています。日本はそのために、FOIPを進化させ、3つの重点分野に取り組みます。 第一に、エネルギー・重要物資のサプライチェーン強靱化を含む「AI・データ時代の経済エコシステムの構築」です。 第二に、「官民一体での経済フロンティアの共創」と「ルールの共有」です。 第三に、地域の平和と安定のための「安全保障分野での連携」の拡充です。 日本は、まず、そのための自らの取組を加速させます。そして同時に、同志国と手を携えながら、域内の友人が必要とする協力を行っていく。そのことによって、日本、そして、ASEANを含むインド太平洋地域全体が、「共に、強く豊かになる」ことができると確信しています。 いくつか例を挙げさせてください。例えば、現在も継続中のホルムズ海峡における危機は、まさにFOIPの実現に向けた日本の覚悟を試す出来事です。日本やベトナムを含むアジアの国々の多くは、ホルムズ海峡を通過する湾岸諸国の原油に大きく依存しています。東南アジアへの油の輸入が止まると、これを原料とする、ナフサを含む化学製品のアジア各国への輸出も止まってしまいます。経済活動の継続や医療分野で不可欠な石油製品の安定供給のために、日本とASEANを含む地域のサプライチェーンを共に強化しなければならない。そのような強い問題意識から、先般、アジアの首脳と緊急オンライン会談を行い、「アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ」、通称、「パワー・アジア」を発表しました。ベトナムからも、フン首相に御出席をいただきました。改めて主催者として感謝を申し上げます。この新たなパートナーシップの下、日本は緊急対応として、燃料などの調達に対するJBIC(国際協力銀行)やNEXI(日本貿易保険)による現地企業への金融支援ですとか、JICA(国際協力機構)によるアジア各国政府に対する緊急円借款を実施します。「パワー・アジア」の下での初の案件として、初めての案件として、ニソン製油所の原油調達について、NEXIを通じて支援する方向で一致しました。 また、より中長期を見据えた構造的な対応として、日本の経験を活かして、「アジア地域全体での原油備蓄・放出システムの構築」、また、省エネ化に取り組むとともに、日本の技術を活用しながら、バイオ燃料、次世代太陽光、原子力、LNG火力などの新しいエネルギー源の開発・普及に取り組んでいきます。 目の前の課題から未来への備えを共に進めていく、パートナーならではの取組です。しかし、日本とASEANが共に取り組まなければならない課題は、エネルギーだけに限りません。 例えば、私たちの生活に欠かせない存在となりつつある、「AI」。激しさを増すAI・データ時代の競争を勝ち抜くことは、どの国にとっても至上命題でしょう。しかし、そのために必要となる膨大な計算資源、データ基盤、人材、その全てを自国のみで確保するということはもはや容易ではありません。日本は、この分野においても、ベトナムを始めとする同志国とともに歩んでいきたいのです。昨年10月に発表した「日ASEAN・AI共創イニシアティブ」。これを具体化し、アジアの多様な言語・文化を反映したAIモデルを目指していきましょう。特に、母国語AIや産業別基盤モデルの開発、高度AI人材の育成、さらには、それらを支えるデジタル・インフラ整備を、共に進めていきましょう。それには、大量のデータのやり取りに必要となる、信頼できる通信インフラの建設も急務です。日本は、その高い技術力と信用力をいかして、インド太平洋地域において、海底ケーブル、オープンRAN、衛星通信、オール光ネットワークなどのインフラ整備支援を推進します。これを、「FOIPデジタル回廊構想」と名付けたいと思います。 地域を跨ぐサプライチェーンが複雑に絡み合ったインド太平洋において、持続的な経済成長の確保のためには、ルールに基づく経済秩序の維持・拡大が不可欠です。日本は、本年の議長国であるベトナムとともに、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)の拡充を推進していきます。具体的には、日本はフィリピンやインドネシア、UAEといった、戦略的に重要な加入要請エコノミーのCPTPP加入プロセスの早期開始を目指してまいります。 「ルールのアップデート」も必要です。 重要物資について特定国に過度に依存してしまうのは、不当に安価な供給が行われているからです。サプライチェーンを強靭化するためには、価格以外の要素を踏まえた公平な競争条件の確保が不可欠です。さらには、電子商取引、サプライチェーン強靱化などの規律強化や、市場歪曲的慣行や経済的威圧への対応を行っていまいります。 ここまで、ビジネスや経済開発の話ばかりしてきましたが、FOIPの実現のためには、「安全保障面での協力」も欠かせません。地域の平和と安定は経済的繁栄の大前提であり、地域のサプライチェーンはシーレーンの安全で自由な航行によって支えられています。FOIPの重要な要素である「海洋安全保障」。日本は、一貫して、東南アジア諸国の海上法執行能力の強化を支援してきました。ベトナムとの間では、海上保安・漁業監視のために、2014年以降、船舶を供与してきており、今後、追加で建造する予定です。海上保安庁による能力向上支援も着実に実施してまいりました。協力の種が育っています。南シナ海をはさんだフィリピンでも、我が国が供与した巡視船やレーダーが、シーレーンの安全を守る目となり足となっています。自由な海、開かれた海を守るために、日本はASEANの国々との協力を惜しみません。こうした支援は、2023年に創設した、各国の軍に対する直接的な支援を行う枠組み「政府安全保障能力強化支援(OSA)」によっても行われています。最初に選ばれたのは東南アジアのフィリピン、マレーシア。その後インドネシア、スリランカ、ジブチなどアジアからアフリカに至るまで、11か国16件の実績を積み重ねています。これからも、対象になる国や事業規模を拡大していきます。また、安全保障分野におけるODAの活用も強化して、港湾、空港など、同志国のインフラ整備や海上保安能力強化などに対する支援を拡充していきたいと考えています。 いかがでしょうか。宇宙から地上まで、そして地下深くまで、そして海に向かって、日本とベトナムとの間に、日本とASEANとの間に、あらゆるところに協力が広がっていること、そして、日本がFOIPのビジョンの下に、地域の友人が持つ潜在力をどのように解き放ち、育てようとしているか、お伝えできていれば、幸せに思います。 ただ、何より重要なことは、この未来を実現するのは、他でもない皆様なのです。 FOIPは、誰かに何かを押しつけるものではありません。様々な声を受け入れ、時代の変化に対応しつつ、柔軟な形で発展してきました。皆様の声によって育てられ、進化する、これこそがFOIPの特徴です。日本には日本のFOIPがあり、ベトナムにはベトナムのFOIPがある。それでも、みんなでこの地域の平和と繁栄を目指し、共に手を携え、進んでいく。こうして、自律した、強靱な国々同士が協力をして、それぞれの平和と繁栄の基盤となる、自由で開かれたインド太平洋を創っていく。それが、10年目を迎えるFOIPが目指す姿です。 今日の出会いが、若い世代の友人である皆様にとって、日本とベトナム、そしてインド太平洋地域の未来を考え、そこに御自身の将来のビジョンを重ねていく、そんなきっかけになることを心から祈念しています。 御静聴ありがとうございました。シン・カム・オン(ありがとう)
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