——そしてこちらが、彼女(ダークエルフ)を拾い、適当に弟子入りを許した張本人。
仙島における彼女の師であり、「識間零業」の数ある化身の一つである。
別の時空(現代の渋谷など)でフラフラとポーカーをして遊んでいる彼女の化身は「紅塵を巡り、業(カルマ)を渡るための存在」だが、こちらの仙島にいる化身は、一応「修行メイン」という役割を担っている。
……とはいえ、根っからの享楽主義である彼女が大人しく座禅など組むはずもなく、基本的には適当に理由をつけては暇つぶしの娯楽を探し回っている。
エルフとの出会いも、完全にその「気まぐれな暇つぶし」の副産物だった。
ある日、仙島近海で海上の邪魔(魔物)にこてんぱんにされ、ボロボロになっていたダークエルフを偶然発見し、「珍しい長命種が落ちてる」という理由だけでヒョイッと拾い上げたのだ。
普段から霊煙(煙管)を手放さず、底知れぬ力と大雑把な余裕を併せ持つこの「識間零業」という存在は、ダークエルフちゃんにとってまさに『この世の全てを知る万能の大能(たいのう)』に映った。
そう、ダークエルフちゃんが霊根もないのに煙管で霊気を吹かして遊んでいるのは、他でもない。
「この長命の師匠兼、悪友のような同伴者」への密かな憧れから、そのけだるげで圧倒的な佇まいを一生懸命真似しているからなのだ。
(ちなみに、エルフが煙管を吹かしてカッコつけているのを、師匠の零業は赤いサングラスの奥から「あいつ、肺に入ってないのに一生懸命やってんなぁw」とニヤニヤしながら見守っているらしい)
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