ジョン・コルトレーンは今月生誕100周年を迎えました。マイルスと同じ年(1926年)に生まれたんですね。それに因んで今月はコルトレーンとマイルスが共演したアルバムを続けてご紹介します。今日はこの大名盤、コルトレーン、マイルス、ビル・エヴァンスの3人が揃った唯一のスタジオ・アルバムです。
アルバム紹介:『カインド・オブ・ブルー』
“なにをさしおいても、ジャズは『カインド・オブ・ブルー』”みたいな空気になってきたのは1990年代、アメリカでこのアルバムのピッチが改められてゴールドCDとして登場し、さらにアシュリー・カーン著のドキュメント本『カインド・オブ・ブルーの真実』が出回りだしたあたりから、というのが私の実感です。五十回聴くと良さが身体にじわじわ染みこんできて、百回聴くと百一回目がすぐに欲しくなるスルメタイプの作品だと思いますが、加えてこのアルバム、コストパフォーマンスが本当にいいんです。アコースティック・ジャズという分野における、参加メンバー全員の美点が、とても自然な音響の中に、無理なく表れているといえばいいのでしょうか。こんなに刺激的なバッキングを管楽器の背後で行うビル・エヴァンスは(当たり前ですが)彼のピアノ・トリオ作品では聴けませんし、炸裂直前でスパッと吹き止めるようなジョン・コルトレーンも美しく、マイルスのトランペットはオープンもミュートも珠玉の響きです。
♫ So What (アルバム『Kind Of Blue』収録)
(TEXT:原田和典
@KazzHarada )
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