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首相官邸
@kantei
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가입 November 2011
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【お知らせ】 本日(5月2日)、高市総理は、ベトナム国家大学ハノイ校で外交政策スピーチを行いました。 ※スピーチ要旨(速報版) ベトナム国家大学の学生の皆様、教職員の皆様、チュン外務大臣、ズイ・ベトナム国家大学ハノイ校総長を始め、御来賓の皆様、こんにちは。日本国内閣総理大臣の高市早苗でございます。ハノイを再び訪れることができました。6年前、総務大臣として訪問した時にも大歓迎していただきました。故郷に戻ってきたような気持ちでございます。 次にまたプライベートでベトナムを訪れるような機会がありましたら、遙か太平洋を臨む世界遺産ホイアンもぜひ訪れたい。かつての日本人町の面影を巡りたいんです。日本橋、旧市街地にあるんですが、我が国が協力し、2年前にその修復が完了しました。400年を越える時を刻んできたその橋は、長年にわたる日本とベトナムの交流を物語るものでございます。 400年以上前、南シナ海から台湾海峡、そして東シナ海へと、日本人とベトナム人はダイナミックに交易をしていました。自由な海、開かれた海の恩恵を、共に享受してきました。私たちほど、その価値を理解しているパートナーはいない。その想いが、2013年、政権発足最初の外遊先として、安倍晋三総理をベトナムへといざなった。そう考える時、私もまた、早くベトナムを訪問したい。就任以来、そう考えてました。そして本日、長きにわたる両国の交流の歴史を、次の時代へと繋ぎ、一層発展させていく。その大きな役割を担う学生の皆様、そしてベトナム、アジアでの未来を担う皆様の前で、こうしてお話できることを、誠に光栄に存じます。 本題に入る前に簡単なクイズから始めたいと思います。皆様、これが何だか分かりますか?(スクリーン上でAirPodsとニンテンドースイッチ2の写真を見せながら)学生の皆様はわかりますね。そう、若者に大人気のAppleのAirPods、そして日本が誇るニンテンドースイッチ2でございます。10年前、私が日本でお買い物をしたりするときにベトナム製といえば衣料品でしたが、今や、様々なグローバル企業がベトナムに進出して、若者文化を支えるガジェットの多くがベトナムで製造されています。そして、こうした電子製品の多くに、日本の先端技術がコアパーツとして、組み込まれています。ベトナムの製造業は今や、グローバル市場全体へのサプライヤーとして、日本経済とも切っても切れない関係となっています。ここハノイからほど近い、3つのタンロン工業団地においても、日本企業全205社が入居し、約10万人が働き、日本の製造企業の国際的なサプライチェーンの重要な拠点となっています。例えば、キヤノンは、ベトナムや日本を始めとしたアジアから調達した部品を使って、世界のプリンターの4台に1台をベトナムで製造し、世界中に出荷しています。 本日は、このような勢いと希望に溢れた国、ベトナムと日本との「包括的戦略的パートナーシップ」の未来、そして、その先にある、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」やASEANでの実践について、お話ししたいと思います。 まず、「ベトナムと日本の協力の未来」についてです。 せっかくですから、視点をはるか高く持って、地上約100kmから拡がる宇宙から話を始めたいと思います。先月、米国の「アルテミス2」が月を周回し、人類最遠の飛行記録を約半世紀ぶりに更新したことはご存じかと思います。この「アルテミス計画」の下、日本は米国とも協力しながら、人類を乗せて月面を自由に走る与圧ローバーの開発を進めています。中国やロシアも月面探索の計画を有しています。世界は新たな宇宙開発時代に入りつつあります。 こうした中、この3月、ハノイのホアラック・ハイテクパークに、日本のODAによって整備されたベトナム宇宙センターがオープンしました。このセンターは、ベトナムの宇宙科学開発を支える拠点であり、そのオープンは、2006年以来、20年に亘って地道に積み上げられてきた「日越宇宙協力」の一つの到達点でもあります。宇宙から得られる衛星データの活用によって、海洋を含むベトナム全土における災害予測、また気候変動対策を通じ、ベトナムのお一人お一人の皆様の安全な生活に大きく貢献することが期待されます。 ベトナムにとって初の自国所有の人工衛星となる、地球観測衛星「LOTUSat-1」。これは、日本企業が製造を受注しています。これも、日本からのODA(政府開発援助)で支援をしています。 更に夢は広がります。宇宙を活用した課題解決、そして宇宙そのものの開発。どちらも、無限の可能性が広がっています。両国が手を取り合って、宇宙開発をリードしていく、そんなワクワクするような未来が見えませんか。頑張りましょう、一緒に。 日本の漫画・アニメは、ベトナムでも人気だと聞いています。宇宙飛行士として月面探査を目指す兄弟を描いた「宇宙兄弟」で、主人公・南波ムッタの恩師、シャロン博士は、こう言ってムッタの背中を押します。「迷ったときはね、『どっちが楽しいか』で決めなさい」。いい言葉でしょ?日本とベトナムの若者達が、ワクワクするような楽しい未来を共に目指す姿を願ってやみません。 さて、このような最先端技術の分野での協力は、宇宙にとどまりません。 日本とベトナムは、どちらもコメを主食とする文化ですが、「産業のコメ」と呼ばれる半導体においても、産業高度人材の協力が進んでいます。ここベトナム国家大学の傘下にある日越大学では、昨年新たに「半導体チップ技術学部」が開設されました。ベトナムの産業高度化に貢献するとともに、日本の半導体サプライチェーンの強靱化の布石としての役割も大きく期待されています。日越協力の象徴である日越大学が、半導体分野を始めとして、両国、さらにはインド太平洋地域に貢献する人材供給の拠点へと発展することを期待しています。 「産業のコメ」だけではなく、「産業のビタミン」とも言われるレアアースもベトナムには豊富に存在し、その戦略的な重要性に注目が集まっています。日本は、サプライチェーン強靱化のために連携を進めていますけれども、中でもASEANは重要なパートナーです。日ベトナムの官民でも具体的な協力をしていきたいと考えています。 視点が、宇宙から、地下に眠るレアアースまで下りてきたところで、今度は、地平線の向こうに視野を広げてみましょう。日本が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」、いわゆるFOIPについてです。 今からちょうど10年前の2016年、ケニアを訪問した安倍総理は、日本外交のビジョンについて語りました。そこで安倍総理が述べたのは、太平洋とインド洋、そしてアジアとアフリカ、この2つの海と大陸を結ぶ広大なインド太平洋地域こそが、これからの国際社会の平和と繁栄の鍵であること、そして、この地域において「威圧からの自由」、「法の支配」、「市場経済」を守るために、日本は自らの役割を積極的に果たしていく、ということでした。 この考え方は、安倍総理の演説以降、はっきりとした日本外交のビジョンとして関係者に広く共有されるようになりました。そして、日本のみならず、米国を始め、多くの国々の外交政策にもインパクトを与え、共鳴の輪が広がりました。ASEANも、2019年に「インド太平洋に関するASEANアウトルック」を採択して、インド太平洋地域に対するビジョンを打ち出しました。英語の略称をとってAOIPと呼ばれるこの構想は、日本が掲げるFOIPと、大切なこころを共有しています。 昨年、私は10月21日に内閣総理大臣になったのですが、そのあとすぐ、10月、ASEANの首脳とともに、FOIPとAOIPの相乗効果と更なる協力の促進を確認する共同声明を採択しました。これは、日本とASEANの協力の重要な道しるべとなっています。FOIP提唱から10年。私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。世界にインパクトを与えたFOIPの妥当性は揺らぎません。未来の国際社会の平和と安定の鍵を握るこの地域において、「自由」、「開放性」、「多様性」、「包摂性」、「法の支配」に基づく国際秩序を築くために、日本として果たすべき役割を変わりなく、いいえ、今まで以上に主体的に果たしていく。そのような覚悟を新たにしております。 その上で、地政学的な競争の激化、加速度的な技術革新、グローバルサウスの台頭といった国際秩序の構造的な変化、こうした新しい現実に適応していく必要があります。より具体的に申し上げますと、この厳しい国際情勢の中で、域内の各国が、複雑に絡み合った相互依存関係の中で、自らの運命を自らの手で決めるために必要な「自律性」と「強靱性」を、経済、社会、安全保障、その全ての面で身につけていくこと。そのことこそが、FOIP実現のために欠かせない。そのように考えています。日本はそのために、FOIPを進化させ、3つの重点分野に取り組みます。 第一に、エネルギー・重要物資のサプライチェーン強靱化を含む「AI・データ時代の経済エコシステムの構築」です。 第二に、「官民一体での経済フロンティアの共創」と「ルールの共有」です。 第三に、地域の平和と安定のための「安全保障分野での連携」の拡充です。 日本は、まず、そのための自らの取組を加速させます。そして同時に、同志国と手を携えながら、域内の友人が必要とする協力を行っていく。そのことによって、日本、そして、ASEANを含むインド太平洋地域全体が、「共に、強く豊かになる」ことができると確信しています。 いくつか例を挙げさせてください。例えば、現在も継続中のホルムズ海峡における危機は、まさにFOIPの実現に向けた日本の覚悟を試す出来事です。日本やベトナムを含むアジアの国々の多くは、ホルムズ海峡を通過する湾岸諸国の原油に大きく依存しています。東南アジアへの油の輸入が止まると、これを原料とする、ナフサを含む化学製品のアジア各国への輸出も止まってしまいます。経済活動の継続や医療分野で不可欠な石油製品の安定供給のために、日本とASEANを含む地域のサプライチェーンを共に強化しなければならない。そのような強い問題意識から、先般、アジアの首脳と緊急オンライン会談を行い、「アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ」、通称、「パワー・アジア」を発表しました。ベトナムからも、フン首相に御出席をいただきました。改めて主催者として感謝を申し上げます。この新たなパートナーシップの下、日本は緊急対応として、燃料などの調達に対するJBIC(国際協力銀行)やNEXI(日本貿易保険)による現地企業への金融支援ですとか、JICA(国際協力機構)によるアジア各国政府に対する緊急円借款を実施します。「パワー・アジア」の下での初の案件として、初めての案件として、ニソン製油所の原油調達について、NEXIを通じて支援する方向で一致しました。 また、より中長期を見据えた構造的な対応として、日本の経験を活かして、「アジア地域全体での原油備蓄・放出システムの構築」、また、省エネ化に取り組むとともに、日本の技術を活用しながら、バイオ燃料、次世代太陽光、原子力、LNG火力などの新しいエネルギー源の開発・普及に取り組んでいきます。 目の前の課題から未来への備えを共に進めていく、パートナーならではの取組です。しかし、日本とASEANが共に取り組まなければならない課題は、エネルギーだけに限りません。 例えば、私たちの生活に欠かせない存在となりつつある、「AI」。激しさを増すAI・データ時代の競争を勝ち抜くことは、どの国にとっても至上命題でしょう。しかし、そのために必要となる膨大な計算資源、データ基盤、人材、その全てを自国のみで確保するということはもはや容易ではありません。日本は、この分野においても、ベトナムを始めとする同志国とともに歩んでいきたいのです。昨年10月に発表した「日ASEAN・AI共創イニシアティブ」。これを具体化し、アジアの多様な言語・文化を反映したAIモデルを目指していきましょう。特に、母国語AIや産業別基盤モデルの開発、高度AI人材の育成、さらには、それらを支えるデジタル・インフラ整備を、共に進めていきましょう。それには、大量のデータのやり取りに必要となる、信頼できる通信インフラの建設も急務です。日本は、その高い技術力と信用力をいかして、インド太平洋地域において、海底ケーブル、オープンRAN、衛星通信、オール光ネットワークなどのインフラ整備支援を推進します。これを、「FOIPデジタル回廊構想」と名付けたいと思います。 地域を跨ぐサプライチェーンが複雑に絡み合ったインド太平洋において、持続的な経済成長の確保のためには、ルールに基づく経済秩序の維持・拡大が不可欠です。日本は、本年の議長国であるベトナムとともに、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)の拡充を推進していきます。具体的には、日本はフィリピンやインドネシア、UAEといった、戦略的に重要な加入要請エコノミーのCPTPP加入プロセスの早期開始を目指してまいります。 「ルールのアップデート」も必要です。 重要物資について特定国に過度に依存してしまうのは、不当に安価な供給が行われているからです。サプライチェーンを強靭化するためには、価格以外の要素を踏まえた公平な競争条件の確保が不可欠です。さらには、電子商取引、サプライチェーン強靱化などの規律強化や、市場歪曲的慣行や経済的威圧への対応を行っていまいります。 ここまで、ビジネスや経済開発の話ばかりしてきましたが、FOIPの実現のためには、「安全保障面での協力」も欠かせません。地域の平和と安定は経済的繁栄の大前提であり、地域のサプライチェーンはシーレーンの安全で自由な航行によって支えられています。FOIPの重要な要素である「海洋安全保障」。日本は、一貫して、東南アジア諸国の海上法執行能力の強化を支援してきました。ベトナムとの間では、海上保安・漁業監視のために、2014年以降、船舶を供与してきており、今後、追加で建造する予定です。海上保安庁による能力向上支援も着実に実施してまいりました。協力の種が育っています。南シナ海をはさんだフィリピンでも、我が国が供与した巡視船やレーダーが、シーレーンの安全を守る目となり足となっています。自由な海、開かれた海を守るために、日本はASEANの国々との協力を惜しみません。こうした支援は、2023年に創設した、各国の軍に対する直接的な支援を行う枠組み「政府安全保障能力強化支援(OSA)」によっても行われています。最初に選ばれたのは東南アジアのフィリピン、マレーシア。その後インドネシア、スリランカ、ジブチなどアジアからアフリカに至るまで、11か国16件の実績を積み重ねています。これからも、対象になる国や事業規模を拡大していきます。また、安全保障分野におけるODAの活用も強化して、港湾、空港など、同志国のインフラ整備や海上保安能力強化などに対する支援を拡充していきたいと考えています。 いかがでしょうか。宇宙から地上まで、そして地下深くまで、そして海に向かって、日本とベトナムとの間に、日本とASEANとの間に、あらゆるところに協力が広がっていること、そして、日本がFOIPのビジョンの下に、地域の友人が持つ潜在力をどのように解き放ち、育てようとしているか、お伝えできていれば、幸せに思います。 ただ、何より重要なことは、この未来を実現するのは、他でもない皆様なのです。 FOIPは、誰かに何かを押しつけるものではありません。様々な声を受け入れ、時代の変化に対応しつつ、柔軟な形で発展してきました。皆様の声によって育てられ、進化する、これこそがFOIPの特徴です。日本には日本のFOIPがあり、ベトナムにはベトナムのFOIPがある。それでも、みんなでこの地域の平和と繁栄を目指し、共に手を携え、進んでいく。こうして、自律した、強靱な国々同士が協力をして、それぞれの平和と繁栄の基盤となる、自由で開かれたインド太平洋を創っていく。それが、10年目を迎えるFOIPが目指す姿です。 今日の出会いが、若い世代の友人である皆様にとって、日本とベトナム、そしてインド太平洋地域の未来を考え、そこに御自身の将来のビジョンを重ねていく、そんなきっかけになることを心から祈念しています。 御静聴ありがとうございました。シン・カム・オン(ありがとう)
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