生きてるあいだ、ずっと「頭のおかしい人」扱いされていた画家。ウィリアム・ブレイクです。
詩も書いて版画も刷って、自分にしか見えない幻を「これは曖昧な霧なんかじゃない、細部までくっきり見えている」と言い張った人。売れず、理解されず、笑われた。版画の技法まで自分で編み出したのに、まともに評価されないまま亡くなりました。
それが今では、18世紀イギリスを代表する画家のひとり。この《イヴに勝ち誇るサタン》にも、蛇に絡めとられた人間の姿に、彼の世界観が詰まっています。
おもしろいのは、200年以上たっても彼の絵が全然「安全」にならないこと。きれいに飾れる過去の名画にならないんですよね。今見ても、どこか落ち着かない。そこがブレイクのすごみだなと思います。
🖼 ウィリアム・ブレイク《イヴに勝ち誇るサタン》1795年、色刷り版画に黒インク・水彩、J・ポール・ゲティ美術館(ロサンゼルス)所蔵
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りんの鑑賞ノート#