奥多摩でトイレ清掃員になって10年。これまで観光客のマナー違反を幾度となく目にしてきた。
ゴミが大量に包まれたテントやブルーシートの放置。肉や魚といった残飯の投げ流し。ひどい時にはトイレのエントランスでバーベキューをはじめる者さえいた。
もちろん注意もしたし、情けなくて悲しくもなった。けれど、「観光客なんて来るな」と思ったことだけは一度もなかった。
公衆トイレは少し特殊だ。僕たちの力だけで綺麗に保つことはできない。いかに利用者の方々を巻き込めるか——それだけが唯一の道だと思ってやってきた。
だけど、昨日だけは違った。
酒に酔った20人ほどのグループがやってきた時のことだ。僕が清掃員だと知るやいなや、小便器の前にいた男が、笑いながらトイレ全体に向けて小便を撒き散らし始めた。
普通に「こんにちは」と挨拶をしただけだ。気を悪くさせる言葉も態度も、何一つ思い当たる節はない。
頭に血が上った僕は、10年目で初めて利用者に怒声を上げた。
そこからは乱闘寸前の状態になり、相手の仲間が必死に僕を止め、何度も何度も頭を下げて謝ってきた。あの場に居合わせてしまった関係のない方々には、本当に申し訳ないことをしたと思っている。
一夜明けても、僕の心はまだ「観光客来るな」には至っていない。
やっぱりボクはどうしようもなく
日本一イカれたトイレ清掃員です✨✌️✨
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