児童相談所問題を考える場合、社会通念となってしまった既成の考え方を乗り越えて児童相談所の中に「権力性」を洞察するという思考手続きが不可欠です。
幼稚園等で今日も子どもたちがよく歌っている「ピクニック」という童謡があります。私はその中の「歌声合わせよ!足並みそろえよ!」と命令口調で呼びかける部分が気になっていました:
最近調べたところ、この作詞がなされたのは(英国民謡の訳詞ではなく、日本人による独自の歌詞)1935年。満洲国誕生の勢いに乗って、日本が勝ち目のない対米戦争へと突き進んでゆく時期でした。その時、少国民たちに「足並みそろえよ!」と鼓舞することがどういう意味を持っていたか、考えてみれば明らかです。たかが童謡であっても、その中には「権力性」が潜んでいるのです。
児童相談所も同じです。全国でだれもが、児童相談所は「子どもの人権の最後の砦」「子どもを守る福祉機関」と、児相が仲間内であるかのように誤解していた時期に、それに抗って児相の「権力性」と、そこから必然的に生じてくる市民との敵対性を見抜く。児相被害者たちがこれを見抜けたからこそ、2019年の国連子どもの権利委員会対日勧告は勝ち取れたのです。
児相の権力性・市民に対する敵対性を見抜けなければ、児童相談所を語る意味、そしてそれと闘う意味はそもそもありません。
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