私は商談中に、
準備した提案をすべて捨てた。
営業2年目の冬。
用意していたのはA案とB案。
資料も説明も、何度も練習した。
ところが、相手の社長の話を聞くほど、
どちらも違うと気づいた。
本当に困っていたのは、
私が想定していなかったCだった。
「せっかく準備したのに……」
迷ったが、資料を閉じた。
そして、その場で話を組み直した。
正直、失敗したと思った。
ところが帰り際、
社長から意外なことを言われた。
「うちに興味を持ってくれているのが分かったよ」
提案内容を褒められたのではない。
予定を捨ててでも、
自分たちを知ろうとした姿勢を
見てくれていた。
その日から、
商談前に質問を3つ書くようにした。
・いま何に困っているか
・それは、何が原因か
・どうなれば成功と言えるか
営業は、
準備したことを全部話す仕事ではない。
相手の話を聞いて、
準備を捨てる勇気も必要だ。
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