「私は恥に追われていた。」
わたしの若い頃の話をしよう。
これができたら大丈夫。
ここまで行けたら胸を張れる。
そう思って努力した。
目標の仕事にようやくつけた。
そうしたら今度は、
周りより遅れていることが恥ずかしかった。
だから、
もっと頑張った。
そうすれば、恥ずかしさは、終わると思った。
でも終わらなかった。
今度は別のことが恥ずかしくなった。
人より若くないこと。
人より経験が少ないこと。
知らないこと。
失敗すること。
一つ越えると、
また次の恥が現れた。
まるで、
ゴールにたどり着けば消えると思っていた影が、
どこまでもついてくるみたいだった。
ずっと頑張った。
もっと先へ行こうとした。
追い越そうとした。
でも、
身体が悲鳴をあげた。
パニック障害になった。
当時は、
自分が弱いからだと思った。
頑張れない自分が悪いのだと思った。
でも今は、こう思っている。
身体が、
もう証明しなくていい。
もう追いかけなくていい。
もう逃げなくていい。
そう教えてくれていたのだと。
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