私は価値がないと思って生きてきた。
本当は、見つけてほしかった。
昔ばなしだ。
暴力が出てくる。気にする人は、読まないでほしい。
昔、大切な人が壊れていくのを見ていた。
わたしはまだ小さかったから、
見ていることしかできなかった。
それから、その大切な人はわたしに暴力をふるうようになった。
帰ってくるドアの音に絶望した。
見つからないように押し入れに隠れた。
汗だくになった。
暗闇の中で、自分の呼吸だけが聞こえた。
それでも、
逃げる選択肢も、
人に言う選択肢もなかった。
ただ、
身を差し出すしかなかった。
わたしは価値がないから殴られていい。
わたしは価値がないから誰も見ない。
わたしがこの世に生まれたことを、
誰も知らないのかもしれない。
小さなわたしは、
そう信じて生きていた。
大人になって、
ようやく気づいた。
わたしは、
自分に価値がないと思っていたんだと。
わたしがどれだけ怖がっても、
どれだけ隠れても、
探して手を広げてくれる人がいた。
ただのわたしは、
怖かった。
役割を脱いだ
ただの自分に、
価値があると思えなかったから。
今もまだ、
その考えがなくなったわけじゃない。
でも、
「私は価値がない」
と思って隠れながら生きるのと、
「私は価値がないと思って生きてきた」
と思いながら生きるのは、
とても違う。
隠れることにエネルギーを使わない。
今のわたしも、小さなわたしも大事だよ、
自分で自分をそっと抱きしめている。
そう感じていたんだね、と。
自分の気持ちに
優しい眼差しを向ける。
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