ANRIは、数学や物理学、生物学、化学といった基礎科学の研究に取り組む学生に、返済のいらない奨学金をお渡ししています。その9期生の募集を始めました。
1期生から8期生まででこれまでに89名を採択してきたので、今回の9期生を合わせると、支援した研究者は100名を超えます。
【どんな奨学金か】
・給付額は1人あたり50万円です
・募集人数は最大15名、締め切りは2026年9月30日です
・数学・物理学・生物学・化学などの分野で研究している学生が対象です
・2027年9月以降に卒業予定の方や、博士課程への進学が決まっている方も応募できます
この奨学金では、お金をお渡しして終わり、にはしたくないので、採択者同士がつながる場も用意しています。
1期生から現役の採択者まで全員に声をかける交流会を年に1回開いていて、毎回30〜40名の研究者が集まります。
日常的にやりとりできる場として、採択者限定のSlackも運営しています。
奨学生同士が自分たちで集まりたいときには、費用や会場の面でも応援しています。実際に、そこから共同研究やシンポジウムの開催も生まれました。
【なぜ、ANRIが基礎科学の奨学金をやっているのか】
ANRIはベンチャーキャピタルなので、数年後に投資できそうな研究に先回りしておく、という発想もありえます。でも、この奨学金はそういう目的では運営していません。
ANRIは、大学の研究から生まれたスタートアップに投資しています。ディープテックやライフサイエンスといった、研究の成果を事業にしていく領域です。
その事業のいちばん近くで関わっているからこそ、もっと手前にある基礎研究を応援したいと考えて、2019年にこの奨学金を始めました。
その基礎研究があるからこそ、我々のようなVCが事業として投資ができるとも言えるわけなので、基礎研究にも還元しないといけないと思ったからです。
そしてもっと根本的に、研究者の「熱」を知ってしまい、純粋にそこを支援したいと思ったから、という理由もあります。
世の中には、成果が出るかどうかもわからないのに、「だって知りたいから」という理由だけで没頭してしまう人たちがいます。
奨学生のなかには、イカやタコの脳の仕組みを調べている人がいます。光で記憶を消す技術をつくろうとしている人も、睡眠の起源に迫っている人もいます。
すぐに役立つとは限らない研究ばかりですが、ANRIは、こういう研究にこそ思いがけない未来があると思っています。
世の中に出ていく技術も、その前に多くの研究者が積み上げてきた基礎研究があるから生まれるものです。
「ひたすら好奇心でいけるところまでいってこい」と言える立場でいたいと思っています。
まわりに基礎研究に打ち込んでいる学生さんがいたら、ぜひ教えてあげてください。
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