HIROBA【対談Q】with 石田多朗
- 何かがなくても成り立つ。雅楽は“生命”ではなく“生態系” -
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水野:たとえば、ガラスについた水滴のような、自然に生まれるランダムなものの美しさを音で表現する、みたいなお話をラジオでもしました。なぜ、人間は自然にある音をかたちどって、音楽にしていくのか。
石田:以前、水野さんとラジオでお話ししてから、考えたことがあります。“創造する=クリエイション”と“模倣する=イミテーション”という、一見するとまったく異なる行為がありますよね。でも、もしかしたら日本人には、0から1を生み出すという意味でのクリエイションの概念は、あまり根付いていないのかもしれません。
水野:なるほど。
石田:折口信夫さんなど、日本の源流を研究されていた方のお話を読むと、「もともとは“まれびと(稀人)”という、遠方から来た幽霊や神様のような存在を出迎えることが、すべての芸能の根本だ」と言い切っているんです。能も歌舞伎も雅楽もすべて。雅楽のことを考えると、もう目の前のこの世界にすでにすごいものがあって。多分、そこに気づかせようとしているだけではないかと。
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