サッカーW杯主催国の一つである米国は、イラン代表を試合当日しか入国させず、サポーターのチケットを取り消すといった露骨な嫌がらせをしている。
スポーツの政治利用といえば、1968年のメキシコ五輪の表彰台で黒人差別に抗議した「ブラックパワーサリュート」、近年ではテニスの大坂なおみ選手が米国での黒人殺害に抗議の意を示したことなどが挙げられる。しかし、同じ政治利用だとしても、強大な米国の国家権力によるものと、一介のアスリートがリスクを冒しながら行うものとは、同列に論じられないだろう。
かつての「『米軍出て行け』はヘイトスピーチか?」といった議論と同様、持てる者・持たざる者の権力勾配を捨象した比較など、権力者の横暴を擁護することに他ならない。
「スポーツに政治を持ち込むな」論に欠けているもの
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