思っていたより早く来た。
米国は中東の供給減を補うため、戦略石油備蓄から合計約1億7,200万バレルを放出する計画だった。ところが、3月以降すでに約1億1,000万バレルが減少しており、予定された放出分の相当部分を、わずか数カ月で使ったことになる。
もちろん、米国が備蓄をゼロになるまで放出するわけではない。国家安全保障や次の供給危機に備え、一定量は必ず残す必要がある。
だから重要なのは、「あと何カ月で空になるか」ではない。今回あらかじめ用意されていた放出枠を早い段階で大きく消化し、追加で市場を支える政策的余力が急速に縮んでいることだ。
しかも商業原油やガソリン在庫も低い。米国は国内のガソリン価格を抑えるため、輸出より国内精製を優先せざるを得なくなっている。
日本向け原油輸出の2割減は、単なる船積みの変動ではない。「不足分は米国が埋める」という前提が、想定より早く限界に近づいている兆候だ。
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