前工程はサイクルタイム通りに動いている。
それなのに、ラインの出来高が伸びない。
調べると、後工程が止まるたびに中間バッファが埋まり、前工程は完成品を抱えたまま待っている。雪印メグミルクのチーズ工場、タワーセミコンダクターの大規模投資、ニッパツの検査工程増強。能力増強のニュースでPLC屋が見たいのは、設備単体の最高タクトだけではない。
工程間では、仕掛品ID、払出し要求ID、受入予約、バッファ空き、レシピ、品質状態を持つ。下流停止時も、いきなり全停止ではなく、現在サイクルを安全に完了できるのか、新規投入だけを止めるのか、仕掛品をどこへ保持するのかを決める。
例えば検査機が止まったら、バッファに余裕がある間は処理を継続。注意水準で新規投入を禁止し、満杯になる前に上流を払出し可能状態で待機させる。復旧後は、先頭の現物ID、未確定判定、要求番号を照合してから順番に流す。
設備READYの数を増やしても、工程間の受渡しが曖昧なら仕掛品と復旧作業が増えるだけだ。
本当の増産設計とは、一台を速くすることではない。詰まった時に何を止め、何を流し切り、どの現物から再開するかまで決めることだ。
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