【心理学的】
負けた選手は、何をどう学べばいいのか
試合に負けた直後、「切り替えろ」「次に生かせ」「いい経験になった」と声をかけることがあります。
ただ、心理学的には「負けた経験」そのものが人を成長させるわけではありません。重要なのは、負けの原因をどう解釈するかです。
ここで関係するのが、心理学の原因帰属です。
例えば負けた理由を「自分には才能がない」「大事な試合に弱い」と考えると、原因を自分の変えにくい能力に結びつけてしまいます。これを繰り返すと自己効力感が下がり、「また同じ場面で失敗するかもしれない」という失敗恐怖につながりやすくなります。
逆に、「あの場面では相手の変化球を想定できていなかった」「焦って判断が早くなっていた」など、修正可能な要因まで分解することができれば、敗北は次の行動を変える材料になります。
ここに脳科学の予測誤差も関係します。
試合中、脳は常に「こうなるだろう」と予測しています。負けたということは、どこかで自分たちの予測と現実にズレがあったということです。
だから負けた後に考えるべきなのは、「もっと頑張ればよかった」ではありません。
自分は何を予測していたのか。
現実には何が起きたのか。
そのズレは、次にどう修正できるのか。
この分析が必要です。
心理学には反実仮想という考え方もあります。「もしあのときこうしていたら」と考えることです。負けた後は誰でもやります。ただし、「あのエラーさえなければ」と過去を責め続けるだけでは反すうになってしまう。
有効なのは、「次に同じ状況が来たらどうするか」まで変換することです。
そのため、負けた直後のNGな声掛けは、「忘れろ」「気持ちの問題だ」「お前ならもっとできただろ」「あそこでミスしたから負けた」。
これでは失敗を人格や能力と結びつけてしまいます。
私は、負けから学ぶ順番はかなり重要だと思っています。
まず感情が動く。
そのあと事実を見る。
原因を修正可能なところまで分解する。
最後に次の行動へ変える。
これができて初めて、「負け」が経験ではなく学習になります。
負けから立ち直るとは、悔しさを消すことではありません。
「なぜ負けたのか」という記憶を、「次はどうするか」という情報に変換すること。
そこまでできたとき、敗北は次の試合の一部になります。
このPVカッコ良すぎるな…
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