私は、私を取り戻した。
長い間、
私は、
自分が何に向き合っているか見えなかった。
傷を掘り起こし、
意味を探し、
過去を乗り越えたら、
新しい何者かになれると思った。
でも、違った。
わたしが失っていたものがわかった。
主体だった。
何を感じるか。
何を選ぶか。
誰を好きになるか。
何を大切に生きるか。
それを決める力が、
少しずつ、
他人の手に渡っていた。
「こうしなさい。」
「あなたはこういう子。」
「それは間違っている。」
気づかないうちに、
私は私ではなくなっていた。
だから、
苦しかった。
「私は価値がない。」
そう思っていたけれど、
本当は違った。
私は、私として生きていなかった。
回復とは、
傷が消えることではなかった。
全部思い出すことでもなかった。
誰かを許すことでもなかった。
少しずつ、
「私はどうしたい?」
と自分に問い直すことだった。
怖くても、
自分で選ぶことだった。
気づけば、
私は、
誰かの期待を生きる人ではなく、
自分の人生を歩く人になっていた。
だから今、
ようやく言える。
私は、私を取り戻した。
それは、
新しい自分になることではなかった。
誰かになることでもなかった。
ずっとそこにいた私を、
もう一度、
自分の手で迎えに行くことだった。
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