〇記者向けの説明では配付したのに、議員向けには配付しなかった改正法案の追加資料がある!?
👉皇室典範改正法案の付属資料と現存規定から読み解くにあたって限界があった条文につき、記者向け説明では、議員には示されなかった追加資料が配付されています。
いわゆる立法府の総意を逸脱する内容であるため、政府から積極的に議員向けに説明することや関連資料の配付をすることは避けたのかもしれません。
しかし、難しい議論だからこそ、政府に求められるのは、前提となる事実関係や現行法の解釈、改正案の結果どうなるのかといった議論の土台となる点について立法府に対して詳らかに説明する姿勢ではないでしょうか。
-------------以下、長文になります。
〇旧11宮家の方々が養子に入り、男の子がお生まれになった場合の皇位継承権については、皇室典範第2条の皇位継承順位の規定によることとされていますが、すでに書いたとおり、全体会議で要綱案が示された際に明確な説明がありませんでした。
〇この点については、皇室典範改正法案の閣議決定時にも、記者から「実方の系統」による具体的な継承順序の質問があり、これを受けて各旧宮家、各元皇族の継承順序を記したペーパーが追加資料として配付されたとのことです。
👉しかし、国会に対してこのような説明は行われていません。
〇7月10日の衆議院議院運営委員会で、「条文案の段階になって急にこの話が浮上したという、一部誤解した指摘や報道が見られた」、「地位という言葉が御身位と皇位継承順序と摂政就任順序を指すのは明らか」などとする主張も見られますが、閣議決定後に記者からも質問が出たことからも明らかなように、「実方の系統による」との条文は、読めばすぐに理解できる内容とはなっていません。
〇加えて、この条文について衆議運委では、官房長官から「例えば、複数の方がおられた場合に順序に紛れが生じないようにするという」趣旨であり、「創設的な規定ではございません。」との答弁にとどまっています。
👉しかし、依然として具体的な適用について詳細の説明はなされていません。
〇この点、これまでの政府の資料をひとつひとつ丁寧にたどっていくと、令和3年11月30日の有識者会議で配られた資料(この資料は95頁あります)に、「昭和22年10月に皇籍離脱をした旧皇族(旧11宮家)の男子とその皇位継承順位」と題する系図が掲載されているのが見つかりました。
👉しかし、この系図も、当時の皇族の順位を書いてあるのみで、今後、養子となられる方々やその子孫の順位等が分かるものとはなっていません。
〇法律を作るのであれば、それがどのように運用されるのかまで明らかにしてしかるべきです。
〇立法府における議論というのは、政府の法案等の課題等を質すとともに、国民がその内容について理解を深めるプロセスでもあります。
👉今回、このような重要な法案にもかかわらず、十分な説明や資料の提示がないことは、国民の理解を得る機会を失っているという観点においても極めて残念です。
質疑の場があるならば、そこで指摘しようと考えていましたが、質疑の全体時間が短く今回は機会がないため、手続上も課題があることをお伝えしたいと思います。
長文をご覧くださいまして、誠にありがとうございました。
顯示更多