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名無しの政治将校
@bandainokairai1
CANON R7 EF500mm f/4L
Joined September 2012
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「今まで何をしてたんだ」という指摘は、これまでの国や自治体の取り組みを意図的に無視、あるいは混同しています。2018年頃の記録的な猛暑を受け、政府は児童生徒が1日の大半を過ごす「普通教室」へのエアコン設置を最優先課題として緊急対応しました。その結果、公立小中学校における普通教室のエアコン設置率は現在ほぼ100%に達しています。この巨大なインフラ整備を全国規模で完了させた上で、次の段階として避難所機能も担う「体育館」へ対象を移しているのが実際の流れであり、何もしてこなかったわけではありません。 「すぐに全部やりなよ」という言葉は、体育館という施設の特殊性を理解していません。体育館は天井が極めて高く、気密性や断熱性が低い巨大な空間です。家庭や教室用の機器をポンと置くのとは訳が違い、超大型の空調設備の搬入、それに耐えうる学校全体の受電設備(キュービクル)の全面改修、場合によっては建物の構造補強や屋根・壁の断熱工事までがセットになります。老朽化した施設ごとに綿密な現地調査と専用の設計が必要であり、物理的に一朝一夕で終わるような工事ではありません。 全国の学校で一斉に工事を進められない大きな理由に、学校特有のスケジュールの壁があります。平日には当然授業があり、休日も部活動等で使用されるため、足場を組み重機を入れるような危険で騒音の出る大規模改修は、児童生徒が登校しない夏休みなどの「長期休暇期間中」にしか実施できません。1年間のうち実質的に工事ができるウィンドウがごく数週間に限られているため、どんなに予算があっても物理的な工期を前倒しすることには限界があります。 そして、工期を長期化させている最大のボトルネックが施工業者の不足です。過去のある政権下において公共事業が急激かつ大幅に削減された結果、地方を支えていた多くの建設業者や設備業者が倒産・廃業し、業界全体で深刻な人手不足とキャパシティ不足が恒常化してしまいました。現在の日本には、全国数万校の体育館の特殊な空調工事を「今すぐ一斉に」引き受けられるだけの技術者や職人は存在しません。 つまり、「普通教室の整備を優先してきた歴史的経緯」「大空間空調の困難さ」「長期休暇にしか工事ができない制約」、そして「過去の公共事業削減に端を発する慢性的な業者不足」という現実を直視すれば、体育館のエアコン設置に2035年度といった長期的な計画が必要になるのは火を見るより明らかです。現場の物理的・人的リソースの限界を無視した「今すぐ全部やれ」という要求は、実務を知らない机上の空論であるといえます。
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