——そしてこの画像は、彼女がまだ仙島で「修行」と称した雑用をしていた頃の、貴重なスナップである。
霊根がないにも関わらず彼女が仙島に滞在できたのは、同じ長命種であったことと、何より彼女を拾った師匠が「俗世を楽しむ紅塵仙(の分身)」であり、大雑把な性格をしていたからだ。
「まぁ、長い年月生きてりゃそのうち何か覚えるだろ」と、彼女は適当に弟子入り(という名の雑用係)を許され、見よう見まねで筆を握り、丹薬の火の番をする日々を送っていた。
しかし、長寿ゆえに時間は無限にあるが、霊根がないため修行らしい修行はできない。
無聊(ぶりょう)を持て余した彼女が結局行き着いたのは、仙島で密かに流行っていた「煙管(きせる)で霊気を吸う」という娯楽だった。
画像で彼女が優雅に、そしてけだるげに吹かしているのはその「霊気の煙」なのだが——。
悲しいかな、彼女には霊根がないため、吸い込んだ霊気を体内に取り込むことが全くできない。
つまり、傍から見れば「紫煙を燻らす色っぽい仙女」に見えるが、実際のところは「霊気を吸って、ただそのまま吐き出しているだけ(タバコでいうところの『ふかし』状態)」なのである。
それでも本人は、故郷の西方にはないこの不思議な霊の香りと、煙管を扱う自分の「めっちゃカッコいい姿」がすっかりお気に召したらしく、今日も暇を見つけてはプカプカと霊気を無駄遣いしている。
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