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櫛野展正
@kushinon
アウトサイダーアートを紹介しています。日本唯一のアウトサイダー・キュレーター。アウトサイダーアートを扱う「クシノテラス」主宰。現在は、静岡県にある「アーツカウンシルしずおか」のチーフプログラム・ディレクター。京都芸術大学大学院芸術専攻修士課程修了(MFA)。研究テーマは高齢者の芸術表現「超老芸術」。
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敷地面積約1万平米という広大な空間に、巨大な大仏から昭和のレトロ玩具、マネキン、剥製までが脈絡なく埋め尽くす「#まぼろし博覧会」。この“カオスの極み”とも言える聖地で、ひと際強烈な輝きを放っているのが、名物館長の「##セーラちゃん」だ。# カラフルなウィッグにミニスカートのセーラー服という、一度見たら夢に出そうな奇抜なビジュアルで毎日年中無休、来館者をハイテンションで出迎えてくれる。一見すると強烈なインパクトのキャラクターだが、その一挙手一投足からは、単なる悪目立ちではない、ある種の確信犯的な哲学が漂う。 実はこの広大な楽園は、全国で閉館した秘宝館や博物館の遺品を引き取り、セーラちゃんがたった一人で増殖・修復し続けているものだ。効率性や綺麗さばかりが求められ、役に立たないものが次々と排除されていく現代社会において、行き場を失くした昭和のキッチュな遺物たちを全肯定し、すくい上げるシェルターのようでもある。 「自分がアホになって、ここに来た人たちが嫌なことを全部忘れて笑顔になってくれればいい」と語るセーラちゃんは、開館前や閉館後、自ら重機を運転し、ノコギリとペンキを握る生粋の表現者だ。その圧倒的なDIY精神に触れたとき、まぼろし博覧会は単なるB級スポットではなく、正体不明の怪物が人生をかけて作り続ける「現代の巨大なポップ・アート」、あるいは近代化への強烈なカウンターとして私たちの前に立ち現れてくる。
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なんと!2014年に企画した展覧会「ヤンキー人類学」に出展しました。
2004年に創刊したファッション誌『メンズナックル』の「ストリートスナップ」に登場した読者モデルに付けられた独創的なキャッチコピー。これらは当誌編集長やライターにより考案されたが、スナップに参加した読者は雑誌に掲載されるまで、自分に付けられたキャッチコピーを知ることはなかった。 編集部が服のスペック解説を一切放棄し、限られた狭いスペースの中で男たちの「生き様」や「ソウル」を妄想混じりに描ききろうとした結果、これらのコピーは極限まで洗練された。締め切り間際の限界状態のライター陣から絞り出された奇跡のワードセンスと、文字の大きさや色をミリ単位で調整した職人技的なフォントデザインが融合し、数々の名言(迷言)が量産された。2022年7月に「全人類に告ぐ、これが俺たちの生き様だ。」という言葉を残して休刊するまで、本人があずかり知らぬところで若者を神話の主人公へと祭り上げたこの超過激なテキスト文化は、単なる雑誌の企画を超え、平成のネットカルチャーや広告業界のパロディにまで多大な影響を与え続ける伝説となっている。
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1903年、アメリカのテネシー州に生まれたカルバン・ブラックは、幼少期からキューピー人形などの玩具に強い愛着を抱いていた。青年期にはサーカスや移動遊園地で働きながら各地を旅していたが、50歳を迎えた1953年、カリフォルニア州のモハーヴェ砂漠の土地を購入し、妻のルビーと共に移住。観光客向けに珍しい石や土産物を売る過酷な砂漠生活の中で、独自の表現活動を模索し始める。 その後、砂漠を訪れる人々を惹きつけ、自身の内なる世界を具現化するために、独学で木製の人形制作に本格的に取り組んだ。 自身の孤独を癒やす関心やエンターテインメントへの執着から「架空の女性たちのコミュニティ」を主要なテーマに据え、独自の芸術空間を構築し始める。彼は電柱などを削って生涯で86体もの等身大人形を制作し、妻が手縫いした衣装を着せ、それぞれに名前と人格を与えた。さらに、自らすべての配役のセリフや楽曲を録音したテープを再生し、敷地内に手作りした「バードケージ・シアター」の舞台で、機械仕掛けで動く人形たちと幻想的なショーを毎夜繰り広げる表現活動を展開した。 1972年に彼が死去するまで続けられたこの「ポッサム・トロット」と呼ばれる空間は、彼の死後に解体されてしまったものの、ドキュメンタリー映画などを通じて広く知られることとなった。現在、彼らが遺した人形たちはスミソニアン・アメリカ美術館をはじめとする多くの主要美術館に収蔵されている。
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