登録して招待リンクを共有すると、動画再生報酬と紹介報酬を獲得できます。

中井 圭
@nakaikei
映画解説者。「映画の天才」「偶然の学校」代表。「文藝別冊 クリストファー・ノーラン 増補新版」「スティーヴン・スピルバーグ 映画の子」「森田芳光全映画」「観ずに死ねるか」など。各種媒体に映画評寄稿のほか、映画イベント登壇、審査も担当。日本酒、台湾、温泉、鮨、旅が好き。 nakaikei.work@gmail.com
参加 October 2009
5.9K フォロー中    25.9K ファン
『ドラマなふたり』(8/21公開)を観た。小気味良い。ロバート・パティンソン×ゼンデイヤという、予感しかない魅力的な組み合わせで繰り広げる、結婚直前大揉め映画。 ある信じがたい過去をきっかけに疑心暗鬼に陥り、迫る結婚式に向かって破綻を極めていくカップル。当人たちにとっては深刻な悲劇なのに、一歩引いて眺めれば眺めるほど喜劇に見えてくる。その距離感が、この映画のコメディとしての面白さになっている。 モチーフとなる過去は、日本にいるとやや現実感を持ちにくい一方、アメリカでは決して軽く扱えない問題でもある。その背景にある深刻さまで想像すると、笑って眺めていたふたりの疑心暗鬼にも切実さが滲んでくる。この悲劇と喜劇の危ういバランスも面白い。 そんなぶっ飛んだ脚本も魅力的だが、本作でとりわけ鮮やかなのが編集。場面を大胆に切り替えていくスマートで洒落た語り口が、ふたりの感情の暴走と噛み合わなさを際立たせる。映画がスタイリッシュであればあるほど、そこに映る人間は愚かで滑稽に見えてくる。この反転をうまく活かして、本作は人間を描いた。
もっと見る