赤根所長は、手っ取り早い「力による支配」が優先され、法律は二の次でいいといった風潮に「本当にそれでいいのか?」と問いを投げかけた上で、「権力は必ず腐敗する」、「必ず権力は自分が思うままに力を使っていく」とその危険性を繰り返し警告している。「手っ取り早い"正義"より、まどろっこしい正義こそ人類の知恵」であることは既に歴史が証明しているから。
それと同時に「法はそれぞれの国、その国にいる人たちに支えられてのみ力を得る」と国際法秩序の脆さも訴えている。だからこそ国際法を軽視して権力を私欲化する全体主義の流れを止めるには、市民が声を上げる必要がある。いま問われているのは私たちであるということ。
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ICC所長の赤根氏に対して米政権が制裁対象としたことについて、外務報道官は談話で「大変残念だ」と発表した。この「大変残念だ」をどう国際的に日本政府が発信しているかと言えば、英語版では「very unfortunate」と表現され、「大変不幸だ」というニュアンス。これではまるで他人事だ。外交用語でこうしたときによく使う「regrettable(遺憾))」すら使用していない。本来は、米政権の対応については、いくら同盟国とはいえ、自国の国民に対する制裁行為であり、せめて「懸念(concern)」を表明をするべきレベルの良い事案だが、この「懸念」どころか「遺憾」という言葉すら使わず、どこまで米政権の顔色をうかがっているのかと愕然とする。端的に言えば、この表現には日本の国家としての意思を感じない。高市首相もこの事務方の言葉の「大変残念だ」を踏襲しているが、日本外交をめぐる政治のリーダーシップが全く見えてこない。
The Sanctions against International Criminal Court (ICC) (Statement by Press Secretary KITAMURA Toshihiro)