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松岡宗嗣
@ssimtok
ライター/一般社団法人fair代表理事。シスジェンダー・ゲイです。著書『多様な性を生きる』(河出書房新社)、『あいつゲイだって-アウティングはなぜ問題なのか?』(柏書房)、『LGBTとハラスメント』(集英社新書) など。Yahoo!ニュース、GQ等に寄稿。
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自分の人生をコントロールしたいけど、経済の低迷や格差の拡大で、人生の先行きは不安。予見できない社会でコントロール感がなくなるのが怖くて、わかりやすい敵をつくって「この人たちのせいだ」と叩くことによってコントロール感を得ようとする。そのとき格好の餌食にされるのがマイノリティの人々。なぜなら身近ではなく数も少なく攻撃しても反撃されないから。そして実際には問題は何も解決しない。ずっと繰り返されてきたこと。 外国人受け入れへの反対が大幅増。特に若い世代で顕著に。「日本社会には希望がない」という認識を持つ人ほど反対に転じていたと。有田伸教授「外国人の受け入れに関するネガティブな議論に触れる機会が増え、社会に対する不安や不満に後押しされる形で反対意識が強まったのではないか」。
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橋本愛さんが一番こうした事態になることを望んでいないのではと思うけど、本人への二次加害や誹謗中傷が多すぎてぞっとする。別の俳優との接触シーンを取り上げて「この人とはよかったじゃないか」とか「夫婦役なのにこれくらいでトラウマとか」みたいな投稿ばかりで、身体に触れることというより、事前に知らされていない接触が問題なのは明らか。たしかに佐藤さんも接触の制約などを事前について伝えられていなかったという点は制作側の問題として考慮されるべきだけど、とはいえその後プロデューサーを含めて身体接触の配慮を求められた佐藤さんが、突然橋本さんの楽屋に押しかけ、他のスタッフを退出させ二人きりになろうとして「あなたは役者をやるべきではない」と迫ったことはハラスメントでしょう。「佐藤さんの剣幕は相当なものだった」とか、佐藤さんの退出後に橋本さんは号泣したとも書かれていて、力関係があることは明白。「あごに触ったこと」の是非に矮小化されているけれど、総合的に捉えて深刻なハラスメントではと思う。 しかも弁護士による調査と注意を受けて、フジテレビ側も撮影現場に幹部が立ち会う事態になり、今度は佐藤さんが橋本さんの挨拶を無視したり、日傘を指していることに苦言を呈したり、橋本さんが横にいる状況で大きなため息をついて「我慢、我慢!」と言ったり、または佐藤さんは他の共演者やスタッフへのボディタッチ、別の女性キャストへも撮影中にアドリブで抱きつくこともあったと指摘されていて、ハラスメントが常態化しているようにも見える。 事件自体は当事者間の問題として解決されるべきだけど、報道に対する世間の矮小化と橋本さんへの誹謗中傷が激化している点はとても問題だと思う。
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個人の命や生活を脅かすヘイトスピーチは罰則もないのに、誰かもよくわからない「人に著しい不快」感を与えるという国旗損壊罪は拘禁刑や罰金。弱いものいじめは放置し、盾つくひとは処罰する国。
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いま当たり前に享受できている権利は、先を歩いた"思想の強い人"たちのおかげで得られているもので、そこにタダ乗りだけしながら、次の世代のためにいま声をあげる人たちを「思想が強い」と冷笑する人ではありたくないなと思う。
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