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(*抜粋)僕のフレンチワインとフランス料理の用語の、書誌学的な基礎知識の60%ぐらいは玉村から得ている(あとは柴田書店である。柴田書店には足を向けて寝れない)もともと画家の倅だし、東大仏文から、ナンテールとかでなくいきなしInstitut de linguistique de Paris(=パリ言語学研究所。シテ大学とかヌーヴェル・ソルボンヌとは格が違う、かのアンドレ・マルティネ=機能言語学者。分節の鬼。が学長だった時代だ)に留学した強者で、千葉県の港町でトグロを巻いている高校生にとって <大きめのプーレの綺麗なジュが取れたら、それを、レディイールしているブールブランにほぼ1滴ずつのつもりでメランジェする> と書いてあって、図版がない場合、お手上げである。僕の運が良かったのは、調理器具も食材も使い放題だったからだ。 僕は、この文章だけを頼りに、100回近くトライして「ちゃんと出来る」ようになった。以下、今回の一番重要な事を書くが、それは誰も相手にしないだろう。 「大きめのプーレの綺麗なジュが取れたら、それを、レディイールしているブールブランにほぼ1滴ずつのつもりでメランジェする」は、分かりやすく言い換えれば 「丸鶏を短時間煮込むと、澄んだスープが取れる。それを低温で撹拌しながら煮込んでいる白ワインとバターのソースに、少しづつ混ぜて行く」である。 「なんだよ簡単じゃん。わざわざ難しく言ってスノッブー!」と多くのバカが蜂起しかける。はっきり言うが、僕は <丸鶏を短時間の煮込みで、澄んだスープが取れる。それを低温で撹拌しながら煮込んでいる白ワインとバターのソースに、少しづつ混ぜて行く> と書かれていたら、10000回繰り返しても、一生「ちゃんと出来る」ようにはならなかったろう。 文章には<そういう力>がある。あと10年でこの世から消されるが。言語の魔術の側面を軽んずる「簡単に分かりやすく話せ、、、うううう」「俺にもわかるように治せ、、、ううう」と呟きながら地を這うフェンタニル常用のゾンビ達によって。 玉村が良かったのは、そもそも料理評論家でもワイン評論家でもなく、物書きで、顔つきはやはり美術家のそれだった事に尽きる。料理専門家というのは、もっと(さまざまな意味で)ふくよかさがあり、そして料理界のトレンドに(実は)振り回されている。 玉村にそれがなかった。80年代中盤に遊びすぎて吐血し、輸血からCタイプ肝炎になって療養し、その後、長野に居を定め、自然農法に生涯を捧げたが、いわゆるビオやエコの感じが全くしなかった所が粋でもあり怖くもある、笑顔に凄みのある人物だった。田舎の食い物が上手いのは当たり前だ。あらゆる食材が劣化を余儀なくされる都市部で、いかに上手いものを作り、喰うか。僕は玉村の本からそれを学んだし(*抜粋) (菊地成孔 玉村豊男氏に最高位の弔意を捧げます)
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9月9日発売、佐々木和歌子 編・訳『万葉集』から、今日の一首。 【原歌】 思はじと言ひてしものを唐棣色のうつろひやすき我が心かも 書誌情報はこちら
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9月9日発売、佐々木和歌子 編・訳『万葉集』から、今日の一首。 【原歌】 ぬばたまの夜のふけゆけば久木生ふる清き河原に千鳥しば鳴く 書誌情報はこちら
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9月9日発売、佐々木和歌子 編・訳『万葉集』から、今日の一首。 【原歌】 憶良らは今は罷らむ子泣くらむそれその母も我を待つらむそ 書誌情報はこちら
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9月9日発売、佐々木和歌子 編・訳『万葉集』から、今日の一首。 【原歌】 春日山霞たなびき心ぐく照れる月夜に独りかも寝む 書誌情報はこちら
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【強力な戦争遂行国家はいかにして生まれたのか】 ジョン・ブリュア/大久保桂子訳『財政=軍事国家の衝撃――戦争・カネ・イギリス国家 1688-1783』 18世紀イギリスにおける「財政=軍事国家」の成立とそのインパクトを描き出し、従来の歴史像に書き換えを迫る。 書誌情報⇒
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\重版出来/ 第66回日本児童文学者協会賞受賞作『しずくと祈り 「人影の石」の真実』(作/朽木 祥)が、本日重版出来となりました。 広島原爆投下後、石段に焼きついた「人影」の真実に迫る、事実をもとに創作された物語。著者渾身の一作です。 ▼書誌情報はこちらから
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【「役に立つ」「即戦力」への歴史的問い直し】 沢井実『技能形成の戦後史 ―― 工場と学校をむすぶもの』 高度成長期の高校進学率上昇が職業教育・職業訓練に与えたインパクトとは? 実践に根ざした教養教育を考える。 *書誌情報⇒
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【グローバルな技術秩序の転換を求めて】 河西棟馬『「後進国」日本の研究開発 ―― 電気通信工学・技師・ナショナリズム』 「先進国」の模倣を脱した戦前技術者たちの系譜と達成を、その背景や挫折した構想ともども明らかにする力作。 *書誌情報⇒
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【新たな貨幣・金融史】井上正夫『東アジア国際通貨と中世日本 ―― 宋銭と為替からみた経済史』 東アジア各地に流通した宋銭は、それぞれの政権の思惑を超え、為替や紙幣を誘発しつつ、経済・社会・政治を大きく動かしていった。―― 画期的労作。 *書誌情報⇒
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