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精神科医・樺沢紫苑
@kabasawa
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この夏一番の大ヒット。 そして、ネットをザワつかせるシュールな描写。 『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』を見ました。 以下、ストーリーについて言及されています。 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ 驚愕した!!  驚いた!! シュールな描写の方ではなく 「ヘンゼルとグレーテル」にも通じる、 「寓話の怖さ」や「生命の存在。ありかた」を問う 本格的なテーマ性を備えたアニメと出会えたことに。 劇中歌としはて歌われる 『今日の日はさようなら』の一節。 「いつまでも 絶えることなく 友達でいよう」 言葉で言うのは簡単だが、 「友情を大切にする」ことの難しさを突きつけます。 友達が今にも死にそうな状況。 他人の命を奪えば、 友達を救えるとしたらどうする? という「問い」。 友達の死を受け入れるのか。 他人を殺して、友達を救うのか? 「トロッコ問題」にも通じる 倫理的な超難解な問題を観客に突きつけます。 当然、「答え」などありません。 自分の頭で、どう考えるのか? 自分なら、どうするのか? 現実社会において、 「答え」の出ない問題に、毎日遭遇します。 「答え」の出ない問題に答えを出す力が、 「知性」です。 まさに、観客の「知性」を問う作品が、 『映画ちいかわ』というわけ。 子どもと一緒に本作を見た親が「気まづさ」を 感じるのは、残酷性の部分ではなく、 本作の倫理的なテーマを、 子どもにうまく説明できない 不安や恐怖ではないのか? 「これって、どういう話?」と 子どもに質問されたときに、 たぶん答えられない・・・。 住民とセイレーン側、どちらが悪いのか? どちらかが悪で、どちらかが正義 というわけではない。 小さな行き違いが、 殺し合いへと発展する。 世界中の人種や民族間の紛争、戦争を この小さな「島」に集約して、 比喩として描ききっている凄さ。 本作についての感想、解説で 「子ども向けアニメなのに」的な表現が 見受けられますが、 「子ども向け」という表現は、 「こども」に失礼でしょう。 「こども」の方が、善悪の価値観に敏感で かつ正直だし、 直感的に本質を見抜くことも多い。 こどもと一緒に、答えの出ない本作のテーマに ついて、語り合ってほしいのです。 ディズニー映画によくある 最初からの結論ありきの勧善懲悪 のアニメや映画を何本見ても、 知性も倫理観も磨かれません。 映画のクライマックス。 ある秘密を知ってしまった「ちいかわ」が、 その秘密をどのように取り扱うか、 葛藤するシーンも非常に深い。 真実を明らかにするのが良いのか? 悪いのか? あるいは部外者の自分が、 それを明らかにする立場なのか? 最後の最後に、 第2のトロッコ問題が提示されるのです。 このテーマ、ストーリー。 「ちいかわ」じゃなくてもいいじゃないか、 「ちいかわ」でやる必要がある? という指摘もあります。 私は、 「ちいかわ」だからこそできるテーマ だと思いました。 ホンワカした癒やし系のキャラが、 毒をうまく消してくれているのです。 実写映画で作ると、 武田泰淳の「ひかりごけ」のような シュールで重厚な作品になるでしょうが、 子どもたちが見たいとは思わない作品に なるでしょうから。 いやあ、見応えがあった。 いい作品です。 #ちいかわ # #映画ちいかわ#
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