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菓子案内#
宮崎県に行ったら、絶対に一度は味わって欲しい郷土菓子4選としたらば、最後は「#
菓子の刺身」とも言われるお菓子でしょう。宮崎から特急でひと駅ながら、城下町だった地域まではかなりの距離。これもまた覚悟を決めて行くしかないのです。それが# #
佐土原# に伝わる『鯨ようかん』でしょう。
初訪問は2016年だから、ちょうどこれも10年前。駅から歩いていくには大変ですから、タクシー🚕に乗っていく。歩くと往復↔️かなりの時間がかかってしまうのです。こんなに佐土原駅から離れたところにあるのが不思議でならなかったのですが、運転手の方に聞けば、かつて妻線という路線があったそうで、『鯨ようかん』の菓子屋があるエリアも、駅があってある程度栄えていたそうです。
それが廃線になって、完全に佐土原駅がある広瀬地区に持って行かれたというお話であった。いやあ、素直に「こんなに離れているんですか?」と驚いたのも無理はない。やがて、旧佐土原と呼ばれる、小藩の城下町として栄えたあたりに到着。確かに、今でもいくつかの商店があって、その名残りがある街です。
さて、問題の『鯨ようかん』を作る最古の菓子屋である #
阪本商店# さんに到着。当たり前のように、暖簾は仕舞われ、本日分は売り切れましたと出ておりました。何せ、一日に30本分程度しか作ることができないそうで、そりゃあ、どんな暇な平日でもすぐに売り切れてしまいそうなもの。
それこそ青島ういろう巡りのあと、事前に電話して、夕方の3時でも買えたわけです。今回を逃してしまっては、もう何度も食べられないと思い、ある意味、しがみつきたいくらいの想いであったのは無理もありません。
店内に入れば、田舎の祖父の家を思い起こしもするわけですが、この匂いも含めて懐かしい。予約をしていた旨を伝えて受け取る。ふと奥を見ますと、あんこを炊いた釜が見えており、何とも言えぬ米の香りもする。
米粉を練り上げた餅の外側に、あんこがへばりつくようにして、その二つを一つに合わせるという不思議な形の蒸し菓子なのです。ういろうと蒸羊羹が合体したようなもので、もっちりとしていて、ほのかな甘み。蒸しあがったばかりのものは、水気も多くて、何とも滑らかなのです。他にもありまして、安田屋さん、#
長峰菓子舗# さんと回って駅へ引き返す。
本当に『鯨ようかん』を求めるためだけに、佐土原に来たのですかと、運転手さんに驚かれたのは言うまでもない。でも、その表面の艶を見て、間違いなく美味いであろうことを確認するのです。ああ、早く食べたいと、むずむずしながらも、タクシーの中では我慢。
そして、駅に着きまして、次の大分方面の列車が来るまでの間に、待合室で包装紙を解く。やっぱり現地で食べてこそ美味いものだと、佐土原のホームで頷くのです。包装紙の裏側には、冷凍しても良いと書いてはありますが、やっぱり、これだけはそのままの生の状態で食べてこその美味しさなのですよ。
地方発送はできませんし、製造量も少なくて入手困難となれば、これは絶対に佐土原に行かねばなるまいと一念発起することでしょう。でも、そのわずかなチャンスを無駄にせぬよう、営業しているかどうかと、『鯨ようかん』の予約だけは、絶対に忘れないで旅立ってくださいね。
大海原を自由に泳ぎ、哺乳類の中では最も長生きするという鯨のように、この『鯨ようかん』も、もっと長く生き永らえますように、心から祈りつつ、じっくりと噛み締めるように味わってみるのでした。それから三度ほど買いに行きました。
なお、長峰菓子舗さんが作っておられる『鯨ようかん』は、道の駅や空港にも売られていますが、お日持ちは当日中となります。いずれかのお店のを見つけたらぜひ。