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HOMARE
@AIBikeShop
架空の八十八夜商店街の『小説』を執筆。イラスト生成もしています。八十八夜のバイク店と、バイク、異文化、月文明を構築する記録者。カクヨムに小説の連載を始めました🐱 6VSuperCub改/Ape100改リアルライダー。 趣味用アカウントです。
Joined January 2023
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#AI_BikeShop# #OriginalWorld ##田舎# #AIart ##バイク ##短編小説# ⚠️物語はフィクションです。 八十八夜絵本物語 ―小説編 ■ 第六話・橋の向こう 【徳島県・とある山間部】 県道を下る。 まだ、ぎごちない運転。 軽トラはマニュアルミッション。 合宿免許に行く時、AT限定でも良いかと思っていた。 でも、家の軽トラはマニュアルミッションだから、AT限定にしなかった。 慣れた道とはいえ、今日はちょっと緊張している。 いつもは荷物を積まずに空荷で走っていた。 でも、今日は違う。 荷台には、爺ちゃんの赤いSuper Cub。 ――――。 ギアを落とす。 4速から3速へ。 エンジンブレーキを使いながら、 ゆっくり坂を下る。 少しきついカーブ。 ハンドルを切る。 太一 「……大丈夫かな。」 曲がるたびに、荷台が気になった。 カーブでは、車体が外側へ引っ張られるような力がかかる。 そのたびに、後ろのカブが倒れないか心配になる。 でも―― バックミラーに見える赤いカブは、動いていないようだった。 太一 「……父さん、すごいな。」 ――――。 県道を下りきった。 橋の手前の交差点。 少し広くなった路肩に軽トラを停める。 エンジンを切って、荷台へ回った。 太一 「……どうだろう?」 ロープを触ってみる。 緩んでいない。 車体も、ぐらつかない。 太一 「普通に縛ってるように見えたけど。」 「南京結びって、役に立つんだな。」 さっき父さんが結んでいた手元を思い出した。 くるり。 ギュッ。 簡単そうだった。 でも、自分でやると難しかった。 太一 「……練習しとこう(笑)」 ――――。 橋の方を見た。 那賀川に架かる、村の大きな橋。 向こう側には国道沿いの役場通りがある。 軽トラに戻り、エンジンをかけた。 ――――。 橋を渡る。 結構、高い。 窓の向こう、ずっと下に川が流れている。 小さい頃は、橋の上から川底を覗くのが少し怖かった。 今でも、高いことに変わりはない。 この川では、季節になると昔の材木業をしのんで、丸太乗りの催しが開かれる。 秋には紅葉を見に来る車も増える。 けれど、夜になれば静かな国道だ。 街灯も少ない。 太一 「……大阪なら、もっと明るいんだろうな。」 いつもの考えが浮かんだ。 ――――。 橋を渡りきって右折。 国道沿いを進む。 ガソリンスタンドを通過した。 その少し先。 古い看板が見えてきた。 《山村自転車商会》 太一 「……おじさん、いるかな。」 軽トラを店の前に停めた。 ――――。 店の入口。 ガラス戸に、紙が一枚貼ってある。 《少し店を空けます》 太一 「…………。」 「……あれ(笑)」 昨日、持ってくる時間を伝えていなかった。 そりゃ、仕方ない。 太一 「少しってどれくらいだろう。(笑)」 「まあ、待つか。」 ――――。 店の前には、誰もいない。 遠くで鳥が鳴いている。 国道を車が一台、通り過ぎた。 僕は荷台へ回った。 太一 「……縄をほどいて、と。」 結び目を確かめながら、ゆっくり緩める。 ギュッと締まっていたロープが、するすると解けていく。 太一 「……へえ。」 締めるときは、あんなに強かったのに。 解くときは、意外と簡単だ。 太一 「……よくできてるな。」 ――――。 ラダーレールを降ろした。 でも、赤いカブを一人で降ろすのは少し怖い。 父さんにも、店の人に手伝ってもらえと言われていた。 太一 「……ここは待とう。」 ロープを片付け、ラダーレールを安全な場所に置く。 赤いカブは、荷台の上。 無事にここまで運んでこられた。 ――――。 もし、僕が一人で結んでいたら。 途中で緩んでいたかもしれない。 太一 「……なんでもできるようになってきたと思ってたけど。」 車の免許も取った。 大阪で働くことも決まった。 もうすぐ高校も卒業する。 自分では、少し大人になったつもりだった。 でも―― 太一 「……まだまだだな(笑)」 父さんは、あんな結び方を当たり前に知っている。 たぶん、何度も荷物を運んできたからだろう。 今まで、そんなことを考えたこともなかった。 太一 「……親って、こういうときにありがたさが分かるんだな。」 ――――。 軽トラの後ろに腰掛けた。 見上げると、青い空。 山の向こうを、白い雲がゆっくり流れていた。 店主は、まだ帰ってこない。 太一 「……どこ行ったんだろ(笑)」 赤いカブと一緒に、もう少し待つことにした。 ――つづく。🏍️
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