スライドやダッシュボードをAIにコードで作らせると、だいたい「正しいけど残念な見た目」になりがちです。
コード生成モデルはテキストや表の内容を正確に扱えますが、完成形をキャンバス上で確認しながら書いているわけではないため、配色やレイアウトの美しさまでは追いつきません。一方、画像生成モデルは見た目こそ美しいものの、文字を読み間違えたり、編集も検証もできないただの画像を出力してしまいます。
Yale UniversityとMicrosoftの研究チームが発表した論文『AesCode: Aesthetic Code Generation with Decoupled Cross-Modal Rewards』は、この2つのモデルの強みを組み合わせる発想を提案しました。画像生成モデルが同じプロンプトから作った参考画像を「美的ガイダンス」としてコード生成モデルに渡し、実行可否・テキストの正確性・表やチャートの構造・レイアウト・余白といった7種類の報酬信号を、設計グラフという構造化表現に基づいて個別に正規化しながら強化学習(GDPO)で最適化します。
300項目のベンチマークでは、8Bモデルが訓練だけでOverallスコアを42.39から82.94まで(+40.55)引き上げ、32BモデルはGPT-5.5(81.28)やClaude Opus 4.8(80.39)を上回る85.89を達成しました。しかもテキストの正確性(95.34%)やチャート/表の検証精度(90.37%)ではフロンティアモデル群を上回り、見た目の美しさだけでなく内容の正しさも両立しています。
「見た目はいいけど内容が怪しい」か「内容は正しいけど見た目がさみしい」かの二択から抜け出す、実務的に刺さる一手だと感じます。
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