【信じていたHBMまで…韓国半導体の核心動力も中国が追い上げる】
韓国半導体の核心動力である広帯域メモリー(HBM)でも中国との技術格差が大きく縮まった。中国はDRAM市場で稼いだ莫大な収益を基にHBM追撃の速度をさらに引き上げるものと予想される。
韓国半導体産業協会によると、韓中のメモリー半導体技術格差はHBMが3年、DRAMが2年、NAND型フラッシュが1年に縮まった。数年前には5年以上と評価されていた格差が、メモリー工程上事実上「1世代」以下に減ったという意味だ。
これは実体にもあらわれている。中国長鑫存儲技術(CXMT)は最近アリババ子会社のTヘッドなどファブレス(半導体設計業者)とともに第5世代HBMである「HBM3E」をテスト中で、早ければ来年からこれを搭載したIT製品を発売する予定だ。HBM3Eはサムスン電子、SKハイニックス、マイクロンが生産するHBM4よりわずか1世代差の製品だ。
出典:中央日報
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🧩HBMの壁は段数から、GPUと話す数ミリ角の温度へ移った | SamsungもSK hynixも次に足すのは冷やす構造だ 005930.KS 000660.KS
8月23日にStanfordで開幕したHot Chips 2026は、初日をチュートリアルに充てている。その一枠がメモリで、Micron、Samsung、SK hynixが順に登壇した。SamsungとSK hynixが次の世代に足すと説明したのは、容量でも帯域でもない。同じ数ミリ角を冷やすためだけの構造だった。
その数ミリ角をダイ間PHYと呼ぶ。HBMの一番下に敷くベースダイの上にあり、積み上げたDRAMとGPUの間で信号をやり取りする回路のことだ。標準的なHBMではこのPHYがベースダイの中で最大のブロックになる、とSamsungは説明した。
Samsungが示した設計は、そこを縮める。従来のHBM PHYを先端ロジックで作るダイ間インターフェースへ置き換えると、面積が縮み、信号の通り道が短くなり、1ビットあたりのエネルギーが下がる。空いたシリコンはGPU側の面積へ回せる。メモリを売る会社が、計算する側の陣地を広げる提案をしている。
代償は同じ資料に書いてある。通り道を短くすればエネルギーは下がるが、小さくなったPHYへ同じ電力を詰めれば電力密度が上がり、そこがホットスポットになる。SamsungはsHBM4EからsHBM5へ向かう区間でI/O速度がおよそ倍になり、電力密度が0.5W/mm²から2.0W/mm²超へ上がる数字を置いた。面積を稼ぐ動きが、自分で熱を作っている。
その熱を運び出すのがHeat Path Blockだ。ベースダイのダイ間PHYに専用の熱の通り道を作る構造で、PHYの被覆率を5割超まで上げるとピーク温度が35%超下がるという。Samsungはこれを現在HBM4Eで検証しており、採用はHBM5世代からと置いている。
SK hynixが同じ日に説明したi-HBMも、置く場所は同じだ。熱が最も集中するダイ間PHYの領域へ、電気を通さず熱をよく通すシリコン系の部材を直接埋め込み、コアダイ越しに逃がす従来の経路とは別の放熱路を作る。熱抵抗の低減幅は30%。搭載はHBM5を含む次世代からになる。名前も構造も違うが、狙う一点と入れる世代は同じだ。
段数の議論は、この熱の議論に吸収されつつある。SK hynixのHBM4は48GBで、12段が量産、16段が認定中だ。HBM3Eで16段を組んだとき、同社は同じ高さの枠に2段を足すため、チップの厚みも隙間も接合部の間隔もおおむね半分にした。20段以上へ向かえば熱管理が拘束条件になる、と講演では言い切っている。同じ枠で先に話したMicronは、演算性能が2年で3倍伸びる一方でHBMの帯域は2倍に届かないと示し、その差を埋める作業がいま熱と実装の問題になっていると並べた。
この二社の損益は、いまメモリが決めている。SamsungのQ2連結営業利益は89.5兆ウォン、そのうち89.2兆ウォンが半導体のDS部門から出た。SK hynixは同じ四半期に売上79兆3,187億ウォン、営業利益60兆5,426億ウォンで、営業利益率76%。段数を伸ばせるかどうかは、この数字の続きにそのまま効いてくる。
HBMの優劣は、長いあいだ段数で語られてきた。次の世代でそれを決めるのは、GPUと話す数ミリ角が何度まで耐えるかになる。HBM5の仕様が並ぶとき、容量と帯域の下に熱の構造が載っているかを見ればいい。そこに書ける会社だけが、20段の話を続けられる。
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改めて、載せます。
最も重要な原理原則、AIスケーリング則。
3要素は、計算能力、データ量、パラメーター数。
この3要素を増やすと、損失がべき乗則に従って低下する。
つまり半導体側では「GPU・NAND・HBM」の3つに対応します。計算能力を支えるGPU、データ量を支えるNAND、パラメーター数を支えるHBMになります。
そう、需要爆発です。
まさに今回のGPT-Astraは体現しましたね。
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🌟skハイニクスCEO
2030年以降も、メモリは不足
「2030年以降も、顧客需要が当社の供給能力を上回る。
理由は顧客需要は上がり続けている一方、当社の生産能力には限界があるから。」
「来年(2027年)は、供給面で業界史上最悪の年になる」
• 新ファブは着工から量産まで数年かかる。(特にクリーンルームが鬼門)
• HBMは通常DRAMよりウェハを食う
• HBMを優先すると、PC・スマホ・車向けの汎用DRAMも足りなくなる
• SKハイニックスは「5年でウェハ能力を倍増」と言っている。
しかし、会長のチェ・テウォンも「それでも2030年までは不足が残る」と述べている
一方で、マイクロン側は
2026年6月に、
「2027年までタイト、2028年にかけて徐々に改善」
ただし「供給が需要に追いつく時点は見えない」。
と主張。彼らの方向性もみていくべきかな🤔
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⚙️NVIDIAが量産に入れたAI推論ラックの仕様表に、HBMの行が無い | 答えを出す側だけが別の箱へ移った $NVDA $NBIS
仕様表にHBMの行が無い。NVIDIA $NVDA が8月24日にフル生産入りを発表したAI推論ラックの話だ。積むメモリは、チップに直接載せるSRAMがラックあたり128GB、大きなモデルとワークロードのためのDDR5が12TB。この2種類しかない。
Groq 3 LPXという。NVIDIAが昨年12月にGroqから非独占でライセンスした推論技術の、最初の製品だ(金額は報道ベースで200億ドルとされる)。CNBCによれば、このチップを作っているのはSamsungで、NVIDIAのGPUを作るTSMCではない。
HBMが不要になったのではない。HBMが要る仕事のほうを、隣の箱に置いてきた。
推論は途中で性質が変わる。入力を読み込むprefillの段は何千トークンもまとめて行列演算に流せるので、律速するのは計算力になる。答えを1トークンずつ出すdecodeの段は違う。次のトークンが前のトークンに依存するから並列化できず、1トークン出すたびに重みとKVキャッシュを読み直す。ここで時間を決めるのは演算器の数ではなく、読み出しの速さだ。
NVIDIAはこの2つを別々のラックに分けた。同社の技術ブログが標準構成として挙げるのは、Vera Rubin NVL72がprefillを担当し、1ターンに1回KVキャッシュをLPXへ渡す形だ。LPXはSRAMに置いた重みとそのKVキャッシュを使って、decodeの段を丸ごと実行する。
読み出しがdecodeの時間を決めるなら、読み出す場所をチップの中に入れてしまえばいい。それがGroqの元の主張だった。同社の解説はオンチップSRAMの帯域を毎秒80テラバイト超と書き、GPUが外に付けるHBMのおよそ毎秒8テラバイトと並べて、最大10倍の差だと説明している。
NVIDIA版のLPXは1チップに500MBのSRAMを載せ、256個を1ラックに詰めて128GB、帯域はラック全体で毎秒40ペタバイトになる。The Registerの試算では、Gemma 4 31BをFP8で載せるのに要るのは256個のうち64個ぶんだ。モデルはSRAMに収まっている。
decodeがメモリ帯域で詰まる、という話は前からあった。そこにNVIDIAが出した答えは、より速いHBMではない。decodeをHBMの外へ出すことだった。
売るのは計算力ではなく待ち時間になる。Artificial Analysisが計ったのはLPX側の生成速度で、Gemma 4 31Bを10万トークンの文脈で走らせて1ユーザーあたり毎秒3,400トークン。NVIDIAが「いちばん近い代替の4倍」と呼ぶ相手は、Cerebrasの毎秒882トークンだ。
> トークンを提供する側にとっては、待ち時間の要求がいちばん厳しい利用者と顧客に向けて、プレミアム階層のサービスを出せるようになる
> (Dion Harris, NVIDIA HPC・AIファクトリーソリューション担当シニアディレクター)
3月のGTCでJensen Huangは、Vera Rubinの性能と価値を延ばすために、Groqラックがデータセンターの面積の最大25%を占めうると述べていた。配分計画ではなく上限の話だが、GPUではない計算機に4分の1まで空ける構図をNVIDIA自身が描いている。
最初に買うのはNebius $NBIS だ。3月にNVIDIAが20億ドルを出資し、Rubin・Vera CPU・BlueFieldへの早期アクセスを含む提携を結んだ相手で、自社の推論基盤Token Factoryに載せる。低遅延の区画にはAMDとCerebrasも入ってきていて、NVIDIAの置き方の違いは、Vera Rubinを置き換えずその隣に並べる点にある。
見どころは水曜の決算そのものより、Nebiusの初号機が年内に実際に立ち上がるかだ。立たなければ、25%という上限は図面のままで終わる。
トークンの速さは長いあいだGPUの枚数の関数として語られてきた。今日量産に入った箱は、その関数の後半だけを切り離して書き直す。隣に残るVera Rubinの側では、HBMは前段の仕事を続ける。
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💡 Samsung Electronics 、NVIDIA のカスタムメモリ「NVHBM」で先行か | HBM4E 8段・17〜18Gbpsを開発中 $NVDA $MU $TSM $AMZN
Samsung Electronics が NVIDIA $NVDA のカスタムHBM「NVHBM」供給で中核パートナーの座を先に押さえた、とソウル経済が8月28日に報じた。
同社は NVIDIA の要求に合わせ、当初準備していた12段・16段ではなくHBM4E(第7世代)の8段品を開発している。提示された動作速度は17〜18Gbpsで、初期HBM4Eサンプルの14.4Gbpsを2割上回る。積層高さを3分の1削り、その分を速度に振り替える構成になる。
NVHBMは NVIDIA が現地時間8月26日、NVLink Fusion の拡張として公開した独自規格である。従来はXPU側の演算ダイに載っていたメモリコントローラをHBMスタック内部へ移す設計で、標準HBM4E比で帯域が最大30%向上、HBM消費電力が最大15%低下、演算ダイ側で使える面積が最大25%増える。JEDEC規格比でPHYと周辺回路の面積は最大67%削減され、インターポーザ配線が簡素化されることでパッケージ全体では最大80%多くのシリコンを実装できるとする。NVIDIA 自身は製造せず、複数のメモリベンダーが供給できる標準実装を整える形を取り、第1号パートナーは Amazon $AMZN 傘下のAnnapurna Labsとなる。次世代Trainiumでの組み合わせが想定されている。
8段への回帰は、これまでのHBM競争の前提を反転させる。HBMは4段から8段、12段へと積み上げて容量を稼いできたが、段数が増えるほどDRAMダイを薄く削って精密に積む必要があり、後工程の難易度と歩留まり負担が跳ね上がる。8段は製造負荷が軽く、同じウェハ投入量からより多くのスタックを取り出せる。
Samsung と SK hynix は今年下期、NVIDIA 向けHBM4でも8段比率を引き上げる計画で、発熱管理と供給安定性が主因とされる。SK hynix のCEOは27日、米インディアナ州の先端パッケージ工場起工式後の会見で、メモリ不足が2030年末まで続くとの見方を示している。8段回帰は、この供給制約下でHBM搭載GPUの絶対数を確保するための現実解と読める。
代わりに NVIDIA は速度を取りにいく。NVHBMは2027年後半投入のRubin Ultra世代からの適用が有力とされ、同世代はスケールアップ領域を従来の72基から最大576基へ8倍に広げる。GPU単体のメモリ容量が減っても、より速いHBMを載せたGPUを数百基束ねて全体演算性能を積み上げる設計思想である。
Samsung のHBM4Eラインアップは8段32GB、16段64GBの構成で、16スタック実装なら8段採用時のパッケージ容量は512GB、当初示された1TBの半分に落ちる。一方、HBM4Eの2048ビット幅(16Gbpsで4.0TB/s)を前提に17〜18Gbpsを当てはめるとスタック帯域は4.4〜4.6TB/sとなり、NVIDIA が掲げる標準HBM4E比30%増とほぼ一致する。容量と帯域のトレードオフを、帯域側へ振り切った判断だ。
Samsung が優位に立つ理由は組織構造にある。NVHBMはDRAMだけでなくロジックベースのベースダイ設計と製造能力を要求する。Samsung はHBM4で1c DRAMと自社Foundry 4nmベースダイを組み合わせ、JEDEC標準8Gbpsを約46%上回る11.7Gbps(最大13Gbps)を安定確保した。対してSK hynix はHBM4E向けロジックダイにTSMC $TSM の3nm採用を検討し、Samsung は自社4nmで対応する構図にあり、Micron $MU も標準・カスタム双方のHBM4Eロジックダイ製造をTSMCに委ねている。高積層ではなく速度と開発回転数で勝負が決まる局面では、この一貫体制が効く。
最大の未確定要素は初適用世代である。NVIDIA 自身の発表はNVHBMを将来のGPUのメモリ基盤とするに留め、時期を明示していない。海外メディアの一部は2028年のFeynman世代を初適用先と見る一方、韓国側の報道はRubin Ultraを指す。
より本質的なのは主導権の移動である。ベースダイに載るコントローラが NVIDIA 設計になるということは、HBMの付加価値の一部が製造側から設計側へ移ることを意味する。Micron 経営陣は既に、設計と認証にかかる時間とコストを踏まえれば顧客が3社すべてと組むとは限らず、2社あるいは単独調達へ収斂し得ると指摘している。標準品の汎用化と特注品の囲い込みが同時に進み、供給者の交渉力は案件ごとに大きく振れる。
需要側の温度は依然高い。NVIDIA の2027年度第2四半期(7月26日締め)は売上高962億ドルで前年同期比106%増、データセンター部門は890億ドルで同117%増、第3四半期ガイダンスは1,058〜1,101億ドル、上位5社のハイパースケーラー設備投資は2026年の8,000億ドルから来年1兆3,000億ドルへ拡大する見通しが示された。この需要を前に、メモリ供給の物理的制約をどう回避するかという設計解がNVHBMであり、8段回帰である。積層数を競う段階から、速度と実装数を競う段階へ。AIメモリの評価軸が入れ替わる過程を注視したい。
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🚨悲報
SKハイニクス、好決算‼️でも市場予想を下回る😢
🔹2026年2Q決算
売上高が79.3187兆ウォンで市場コンセンサス(おおむね83〜84兆ウォン前後)を約5%下回った。
• 売上高:79.3187兆ウォン
(前年同期比+257%)
👉市場予想83〜84兆ウォンを下回る
• 営業利益:60兆ウォン(営業利益率76%)
👉市場予想の約64兆ウォン前後を下回る
AIメモリブームで市場がかなり高い期待を織り込んでいた。
詳細👇
• DRAMの平均販売価格上昇が約+30%にとどまった。
👉一部の強気アナリストは40〜50%近くを織り込んでおり、強気な前提に届かなかった。
• 出荷物量は会社ガイダンスに合致する水準だったが、市場の一部期待よりは控えめだった可能性。
👉DRAMは「一桁台後半」の増加、NANDは「10%台半ば」の増加。
• HBM比率の高さと長期供給契約
👉長期契約の影響で、短期の急激な価格上昇恩恵が出にくかった。
※※
まあでも、普通に考えれば売り上げ前年比257%増しはすごいわよ☕️
市場期待が高すぎだわ☕️
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【半導体チップレット向け中間基板用…東洋紡が提案、ポリイミドフィルムの性能】
東洋紡は先端半導体パッケージ向けに次世代基板材料の提案を始めた。
スーパーエンプラのポリイミドフィルムで、高い耐熱性に加えて、シリコンと同等の熱膨張係数を実現。複数の半導体を一つのパッケージに集積する「チップレット」向けインターポーザーとして、低コスト化や軽量化に寄与する。半導体部材メーカーなど一部顧客での評価も始まっており、2030年以降の採用を見込む。
インターポーザーはパッケージ内で半導体チップと基板の間に挟む中間基板。AI(人工知能)サーバーに搭載される画像処理半導体(GPU)や高性能メモリ(HBM)など異なるチップを同一基板上で高密度に接続する役割で、現在は耐熱性に優れたシリコンが使われている。
次世代材料としては、低コストで大型化が可能なガラスも期待されているが、割れやすいのが課題だ。
東洋紡が開発したポリイミドフィルム「ゼノマックス」は、熱膨張係数がマイナス50度C-500度Cの環境下で1度C当たり約3ppm(ppmは100万分の1)と、シリコンと同等の高い寸法安定性を実現した。
半導体の高性能化や集積によって引き起こされる発熱量の増大に対応できる。加えてシリコンよりも安価で、ガラスと比べて、薄くても割れにくく、加工しやすいため、パッケージの低コスト化、軽量化につながるのが強みだ。これまで電子ペーパー向け基板などで採用された実績がある。
出典:ニュースイッチ
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💡HBFを積んだGPU1枚が、HBM8枚ぶんのモデルを丸ごと抱えられる | 同じ金額と電力で並べ直すと帯域は6割弱だ $SNDK
HBFを積んだGPUが1枚、同じく4枚、そしてHBMを積んだGPUが8枚。SanDiskが8月13日の投資家説明会で見せた比較図には、この3つが並んでいる。1枚対8枚は同じモデルを走らせるのに要る最小構成の差で、会社はこれを設備投資効率8倍と呼んだ。4枚が8枚に並ぶのはトークンの出力量のほうで、こちらはGPU効率2倍。どちらも社内試験の数字で、グラフにトークン毎秒の目盛りは入っていない。
Hot Chips 2026で、同じ技術に別の問いを立てた数字が出た。
出したのはOxmiq Labs。Intelのチーフアーキテクトを務めたRaja Koduriが作った会社で、売っているのはライセンス提供のチップアーキテクチャとソフトウェアであって、メモリではない。
問いはこうだ。同じ金額と同じ電力を使うなら、トークンはどちらが安く出せるか。
条件はGPU 72枚のラック1本、1兆パラメータのKimi-K2をFP4で走らせ、入力100万トークン・出力1,000トークンのデコード中心。HBMだけで組むと容量20.7TB、帯域の合計1,584TB/s。同じ金額と電力でHBFに置き換えると、容量は294.9TBへ約14倍に増え、帯域合計は922TB/sへ6割弱に下がる。混ぜると89.3TBで、帯域は条件次第で279〜1,418TB/sに散る。
容量が枚数を決めているうちは、HBFの側が勝つ。HBFなら1枚でKimi-K2を丸ごと抱えられるので、ラック1本に72インスタンスが入る。HBMだと1インスタンスに8枚要るから9インスタンスで止まり、束ねた8枚の演算は容量のために遊ぶ。ここまではSanDiskの図と同じ向きだ。
向きが変わるのは、同時に使う人と1秒あたりの生成量が増えたときだ。帯域が律速になった時点から、トークン1個あたりの原価はHBMの側が下になる、というのがOxmiqの試算である。安くなるのは1ギガバイトの値段であって、1トークンの値段ではない。
Oxmiqの結論は一行に収まっている。ラックにはHBM、箱にはHBF。
SanDiskは投資家説明会で3つの置き方を並べていた。HBMを補う、HBMの枠をそのまま置き換える、そして切り離してデコードの重みとKVキャッシュを持たせ、小さいHBMをキャッシュに使う。Oxmiqが残したのは3つ目に近い。HBFが引き取るのはホスト側のDRAMが持っていた分で、そこへ回すのはMoEのエキスパートとKVキャッシュだ。Oxmiqが例に挙げたKimi-K3は、重み1.56TBのうち1.45TB、93%がエキスパートの重みで、トークンごとに呼ばれるのはその一部にすぎない。
置き分けはソフトウェアの仕事になる。最大の帯域を出すには64KB単位で読み、1MB単位で書く。データはDMAで動かすので、CPUやGPUのキャッシュ階層を通らない。どの重みをHBMに残しどれをHBFへ回すかも、書き換え寿命の残りも、ホスト側が管理する。Chips and Cheeseはこれを、ホストのソフトウェアがSSDコントローラの仕事を引き受けることだと書いた。vLLMには専用の実装が要る。
その実装を出すのは、仕様を書いた2社ではない。HBMとHBFの間でデータを動かす仕組みはドライバとランタイムの層にあり、そこを持っているのはNVIDIAとAMDだ。Oxmiqの見立てでは利点が一部の用途に限られるので、メモリ階層をもう一段抱える手間を負ってまで全面的に支える理由は、両社の側に強くない。
SanDiskの直近四半期(7月3日締め)の売上は89億6,500万ドル、研究開発費は3億4,800万ドルだった。HBFが生んだ売上はまだ1ドルもない。8月13日に見せたのはダイのテープアウトで、推論製品のサンプルは2027年に置いてある。1年前の同社は、最初のHBFサンプルを2026年後半、HBFを使う推論機器を2027年前半と言っていた。
仕様を書いたもう一方はSK hynixで、こちらはHBMも売っている。ラックにHBMが残る限り、SK hynixはそこでも売る側に立つ。SanDiskはHBMを売っていない。
だから2027年のサンプルより手前に、見えるものがある。vLLMにHBF用の割り当てと配置が入るか。NVIDIAとAMDが、HBMとHBFの間のデータ移動をドライバで出すか。歩留まりも積層も耐久性の認定もSanDiskの側に残っているが、この2つが動かない限り、そこを越えても採用は広がらない。
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📒NVIDIAが取りにきたのは、シェアではなく規格だった | メモリの設計図と、300万のモデルが積まれた場所 $NVDA
2026年8月26日、水曜日。米国市場の引け後に、NVIDIA(NVDA)が2027年度第2四半期の決算を出した。
数字は良かった。
売上962億ドル、前年同期比106%増。前年比の伸び率が加速したのは、これで4四半期連続になる。データセンターが890億ドルで、全社売上の92.5%を占めた。Non-GAAP EPSは2.22ドルで、市場予想の2.09ドルを上回っている。
しかし、市場が最初にみたのは、そこではない。
粗利率だった。第2四半期の実績75.0%が、第3四半期に74.0%へ落ち、第4四半期には71〜72%まで沈む。CFOのColette Kressは理由を明言した。メモリの価格だ、と。
そして、この会社がこれまで一度もやらなかったことを、一つだけ行った。1年先のガイダンスの公表だ。2028年度の売上は、前年比で約70%増える見通しだと置いた。
良い決算とガイダンスにコストの警告が付いた、という読み方をすれば、それで話は終わりだ。
ところが、同じ日にNVIDIAに関して、意外な発表と報道があった。
一つはNVHBMという技術発表だ。
HBMのメモリコントローラを、演算チップのダイからメモリ側のベースダイへ移す設計になっている。そして注目すべきは、NVIDIAがこれを自社で製造すると言っていないことだ。標準実装を自分で策定し、複数のメモリメーカーがそれに従って供給する形にする、というものだ。
もう一つは買収報道だった。
The Informationが、NVIDIAがHugging Faceを129億ドルで買収することに合意したと伝えた。Hugging FaceはオープンソースのAIモデルが世界中から集まる場所で、300万を超えるモデルが置かれている。年間経常収益は1億ドルほど。利用者の97%は一円も払っていない。
ここで違和感が残る。
決算の数字だけを追っていると、この会社はコストに押されているように見える。粗利率を3ポイント以上削られ、部品の値上げを全額は転嫁できていない。売り手として世界最強クラスの価格決定力を持つ会社が、メモリメーカーの言い値を飲んでいるように写る。
だが、同じ日に出た二つの発表は、コストに押されている会社の動きではない。
メモリの設計仕様を自分で決めて、他社に作らせる。オープンモデルが集まる場所を買う。どちらも、目先の粗利率には一円も効かない。効いてくるのは数年先だ。
粗利率を削られている当の四半期に、なぜ数年先の標準を取りに行くのか。
この1日に出たものを並べ直して、感じたことが一つある。
NVIDIAが取りに行っているのは、もうチップのシェアではない。AIインフラの各層で、みんなが従う形、つまり「規格」そのものだ。
メモリだけの話ではない。相互接続にはNVLink Fusionがあり、他社のカスタムチップを自社のラックへ迎え入れている。モデルの流通にはHugging Faceがある。資本の流れにも、6つの金融機関と組んだ5,000億ドル超の枠を用意した。
自分で全部を作るのではなく、通り道を持つ。同じ形態が何度も出てくることに気が付く。
本記事の前半では、Q2 FY2027の決算を分解する。数字の並びには、この会社が何を先に買ったかがそのまま出ている。後半では、同じ1日に出た発表を層ごとに並べ直す。演算、相互接続、メモリ、モデル、そして資本。5つの層で何が起きたのかを追うと、NVIDIAがどこに立とうとしているのかが見えてくる。今後の投資判断の参考となれば幸いだ。
なお、決算発表とQ&Aの全文日本語訳についてはXのサブスクメンバー向けに公開している。良ければ、合わせて参照してもらえたらと思う。
では、早速決算の中身を見ていく。
(続きは以下のnote記事にて!)
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