エネルギー事業の進捗についてご報告です。
当社では、今期より系統用蓄電池事業を新たな成長領域の一つとして本格的に進めておりますが、現時点では年初に想定していた以上のペースで案件の仕込みが進んでおります。
決算説明資料では、今期、2027年3月期の目標として「契約合計設備容量 約260MWh」を掲げております。
この260MWhは、当社単独保有分だけではなく、一部持分で参画する案件も含めた、対象となる蓄電所全体の設備容量ベースでの数値です。
現時点ですでに契約済みの高圧案件としては、千葉県成田市の案件および大分県杵築市の案件の2件があります。
成田案件については、当社のエネルギー事業における第1号案件として位置付けております。
本案件は、TAOKE ENERGY様との取り組みであり、当社にとって系統用蓄電池事業を実際に形にしていくうえで、非常に重要なモデルケースになると考えております。
今後の案件取得、開発、稼働、運営に向けた知見を蓄積する意味でも、成田案件は大きな意義を持つ案件です。
TAOKE ENERGY様とは、今後もさらに連携を深めながら、系統用蓄電池事業の拡大に向けて取り組んでまいります。
また、大分県杵築市の案件についても、九州エリアにおける高圧案件として、今後のエリア展開や案件選別の基準づくりにおいて重要な案件と位置付けています。
本案件は、Gotion様、SMA様、FPS様との連携による案件であり、電池、PCS、アグリゲーション、運営体制を含めた事業化モデルを構築していくうえで、こちらも重要なモデルケースになると考えております。
特に九州エリアは、再生可能エネルギーの導入量や需給バランスの観点から、蓄電池の活用余地が大きい一方、収益性や運用方法については慎重な見極めが必要なエリアでもあります。
その意味でも、杵築市の案件は、今後の九州エリアにおける事業展開を検討するうえで、実務面・収益面の双方から重要な位置付けとなります。
現在は、これら契約済み案件に加え、関東・東北・中部・九州エリアを中心に、高圧案件および特別高圧案件の取得検討・契約交渉を進めております。
これらの案件が順調に進捗すれば、決算説明資料で掲げた今期の契約合計設備容量260MWhについては、達成可能な水準まで見えてきております。
特に、特別高圧案件については、1件あたりの設備容量・投資規模が大きく、今後のエネルギー事業の柱になり得る案件として慎重に精査を進めております。
一方で、高圧案件については、特別高圧案件と比較して1件あたりの規模は小さいものの、取得から開発・稼働までのスピード感を出しやすく、今期からの利益貢献を目指すうえで重要な位置付けと考えております。
また、今後の上振れ要素として、低圧スキームをどこまで積み上げられるかも重要なポイントになります。
低圧案件は1件あたりの容量は小さいものの、個別案件の検討・実行に要する期間が比較的短く、機動的に案件を積み上げることが可能です。複数案件をパッケージ化することで、スピード感をもって一定の事業規模を形成できる可能性があります。
そのため、高圧・特別高圧・低圧それぞれの特徴を踏まえながら、案件の性質に応じて組み合わせ、エネルギー事業全体としてのポートフォリオ構築を進めていきたいと考えております。
もっとも、蓄電池事業については、単純に「案件数」や「設備容量」だけを追えばよいものではありません。
足元では、エリアごとの収益性の差がかなり鮮明になってきています。
系統用蓄電池は、設置エリア、系統接続条件、需給バランス、市場価格の変動、運用方法、アグリゲーションの精度などによって、収益性が大きく変わります。
そのため、当社としては、単に容量を積み上げるのではなく、
・収益性が見込めるエリアか
・系統連系まで現実的に進められるか
・開発コストや工期に過度なリスクがないか
・EPC、O&M、電池、PCS、EMS等の体制が整えられるか
・稼働後に安定運用できる案件か
・当社グループとしてリスクを適切にコントロールできる案件か
といった点をしっかり確認しながら、案件を選別して進めております。
スピード感は非常に重要ですが、最終的に稼働まで持っていけなければ意味がありません。
したがって、当社では「早く仕込むこと」と「確実に稼働させること」の両方を重視しながら、案件の取得・開発・運営体制の整備を進めております。
また、案件数が増えてきたこともあり、今後のIRにおいて、エネルギー事業の進捗をどのように分かりやすくお伝えしていくかについても検討を進めています。
例えば、契約済み案件、稼働予定時期、設備容量、地域別の内訳、協業パートナー、事業スキームなどを、投資家の皆様に分かりやすい形で整理してお伝えしていく必要があると考えております。
エネルギー事業は、まだ立ち上げ段階ではありますが、案件の積み上がり方を見る限り、今後のJALCOグループにとって、不動産事業に続く新たな収益基盤に育てていける可能性を感じています。
短期的には、今期からの利益貢献。
中期的には、高圧・特別高圧・低圧案件を組み合わせたポートフォリオの構築。
長期的には、蓄電池の保有・運営による安定収益の積み上げを目指してまいります。また、案件ごとに最適な金融スキームを構築し、必要に応じて保有資産の流動化も活用することで、自己資金負担を抑制しつつ、資金回収と再投資のサイクルを確立し、事業規模の拡大を図ってまいります。
現在、社内体制についても増員を進めており、TAOKE ENERGY様、Gotion様、SMA様、FPS様をはじめとする外部パートナー、技術面の協力会社、運用面の関係各社とも連携しながら、着実に事業化を進めております。
容量ありきではなく、収益性と稼働可能性を重視し、JALCOらしく、着実に利益につながる案件を積み上げてまいります。
引き続き、JALCOホールディングスのエネルギー事業にご期待ください。
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