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鈴木一登/スポーツ鍼灸
@suzuki_kazuto33
野球のエラーを脳科学・心理学・身体から研究|鍼灸師・スポーツトレーナー|監督・コーチ向けに「なぜ練習ではできるのに試合で崩れるのか」を発信|Voicy「エラーの解剖学|野球とミスの脳科学」|チームセッション・講演の相談はDM 東京学館浦安高校野球部OB
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【対談】緊張をコントロールするには足裏の感覚with J’s.treatment 三田院 牛窪逸人 @Hayato_TR66BN @Jstreatmentmita #Voicy#
【緊張はサーフィンと同じ。波を小さくするのではなく、その波に乗れる自分をつくる】 私は、試合で感じる緊張はサーフィンの波にかなり近いと思っています。 大事な試合になれば普段より大きな緊張が来ることがありますし、反対に練習試合のような場面では、それほど大きな緊張を感じないこともありますが、ここで大切なのは「大きな緊張は悪くて、小さな緊張は良い」と考えないことです。 サーフィンでも、その日にどんな波が来るかを自分で決めることはできませんし、大きな波が来たからといって、その波を消したり小さくしたりすることもできません。 できるのは、その日の波を見ながら、自分がどう乗るかを変えることです。 緊張も同じで、試合前に心拍数が上がったり、身体に力が入ったりしたときに「この緊張をなくさなければ」と考え始めると、今度はプレーよりも自分の身体の状態が気になるようになります。 本来なら投手やボール、打球や走者に向いていた注意が、「まだ緊張している」「心臓が速い」「身体が硬い」と自分の内側へ向いてしまうため、緊張を消そうとすること自体がプレーを難しくすることもあります。 だから私は、緊張したときに必要なのは、その緊張をなくすことではなく、「今日はこれくらいの波が来ている」と受け入れたうえで、その状態の自分をどう動かすかを知っておくことだと思っています。 実際、大きな大会でも強い緊張の中で良いプレーができる選手はいますし、逆に緊張が小さい練習試合では気持ちが入り切らず、普段より反応が遅くなる選手もいます。 つまり問題は波の大きさではなく、その波の中で自分がどう変わるかです。 緊張が大きくなるとプレーを急ぐのか、自分のフォームが気になり始めるのか、周囲の情報が入りにくくなるのかを普段から知っておけば、大きな緊張が来たときにも「今日はいつもより波が大きいだけだ」と捉えやすくなります。 そのためには練習でも、常に落ち着いた状態だけでプレーするのではなく、少しプレッシャーのかかる状況を経験し、その中で自分のテンポや注意を戻す練習をしておくことが大切です。 サーフィンが小さな波だけに乗っていても上手くならないように、緊張への対応も、いろいろな大きさの緊張を経験することで少しずつ自分なりの感覚が作られていきます。 緊張に強い選手とは、緊張しない選手ではありません。 大きな波でも小さな波でも、その日の波を受け入れながら、自分なりに乗り続けられる選手です。 緊張という波をなくすのではなく、どんな波が来ても乗れる自分をつくっておくことが、本番で力を出すためには大切なのだと思います。
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バントをミスした後、なぜ打者は監督の顔を見てしまうのか? - 鈴木一登 @suzuki_kazuto33 #Voicy#
【野球肩の女子選手必見】 キャッチボール前に行うといい 壁を使った胸椎の伸展アップ
バントをミスした後、なぜ打者は監督の顔を見てしまうのか? - 鈴木一登 @suzuki_kazuto33 #Voicy#
バントをミスした後、なぜ打者は監督の顔を見てしまうのか? - 鈴木一登 @suzuki_kazuto33 #Voicy#
【外野手がゴロを捕る時、ベストな目線はどこなのか】 外野手がゴロを処理するとき、「最後までボールを見ろ」と言われることがあります。 ただ、脳科学的に考えると、単純にボールだけを一点凝視すればいいわけではありません。 重要なのは、ボールそのものを中心視で捉えながら、周辺視野で身体と地面との関係を感じ続けることです。 人間の視覚には、細かい情報を見る中心視野と、動きや空間全体を捉える周辺視野があります。 ゴロを捕る瞬間に必要なのは、この2つを同時に使うことです。 ボールの回転やバウンドは中心視で確認しながら、周辺視野では自分がどれくらい前進しているのか、地面との距離がどう変化しているのかを捉えています。 特に外野手は、走りながらゴロを捕ることが多いため、自分自身も動いています。 その状態では、網膜上ではボールだけでなく地面全体が流れるように動きます。 脳はこの「オプティカルフロー」と呼ばれる視覚情報を利用して、自分の移動速度やボールとの距離を推定しています。 ここでボールだけを強く凝視してしまうと、周辺視野から入ってくる情報が減り、身体がどれくらいボールに近づいているのかを把握しにくくなることがあります。 逆に目線が早く送球方向へ移ってしまえば、最後のバウンド変化を修正できません。 つまり、ベストなのは「一点をガン見する目線」でも「ぼんやり全体を見る目線」でもありません。 捕球直前まではボールを中心に置きながら、視野そのものは広く保つことです。 そして特に重要なのが、最後のバウンドです。 ゴロは地面との接触によって速度や高さが変化します。 脳は予測処理によって「次はこの位置に来る」と予測していますが、芝や回転によって予測誤差が発生します。 そのため捕球直前に目線を切ってしまうと、その誤差を修正するための視覚情報が入らなくなります。 「捕った」と脳が判断するタイミングと、実際にグラブへボールが入るタイミングにはわずかなズレがあります。 この数十〜数百ミリ秒のズレが後逸につながります。 だから意識したいのは、ボールをグラブまで追いかけるというより、「グラブに入った後までボールを見る感覚」です。 実際にはボールがグラブに入れば見えなくなりますが、そのくらい目線を残しておくことで、送球への意識が先行するのを防げます。 さらに頭部を大きく上下させないことも重要です。 眼球には前庭動眼反射という仕組みがあり、頭が動いても視線を安定させようとします。 しかし走りながら頭が激しく揺れれば、それだけ視覚処理の負担は増えます。 ゴロに突っ込みすぎず、捕球直前に頭の動きを小さくすることは、視線を安定させる意味でも重要です。 外野手のゴロ処理で理想なのは、「ボールだけを見る」のではありません。 ボールを中心に置きながら視野は広く保ち、最後のバウンドまで情報を更新し続ける。 そして捕球が完全に終わるまで、送球先に目線を移さない。 この目線の使い方ができると、脳の予測と実際の打球とのズレを最後まで修正できるようになります。 ゴロの後逸を減らす鍵は、グラブの使い方だけではなく、「どこを見るか」よりも「どう見るか」にあります。
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イップスに使いたい「脳科学的なツボ」4選 イップスというと「緊張」「メンタル」「考えすぎ」の問題だと思われがちです。 でも、イップスの中には局所性ジストニア(Task-specific focal dystonia)に近いタイプがあることが知られています。 局所性ジストニアとは、普段は問題なく動かせるのに、特定の動作をしようとしたときだけ筋肉の収縮をうまくコントロールできなくなる状態。 野球なら、 キャッチボールでは投げられるのに送球になると腕が固まる。 ブルペンでは投げられるのに試合になるとリリースできない。 ボールを持たなければ腕を振れるのに、握った瞬間に動きがおかしくなる。 こうした現象です。 ここで重要なのが、脳の**「抑制」と「感覚運動統合」**。 投球するとき、脳は必要な筋肉を動かす一方で、今は必要のない筋肉にはブレーキをかけています。 ところが局所性ジストニアでは、この抑制がうまく働かず、必要のない筋肉まで一緒に収縮してしまうことがあります。 つまり、 「筋肉が動かない」のではなく、「余計な筋肉を止められない」。 さらに、手や指から入ってくる感覚情報の処理にも変化がみられることがあります。 そこで使いたいのが「ツボ」です。 ただし、ツボを押せば局所性ジストニアが治るという意味ではありません。 ツボを“脳へ感覚入力を入れるポイント”として利用する。 ① 合谷 親指と人差し指の間。 投球では、握る・力を抜く・ボールを離すという細かな手指の調整が必要です。合谷周辺へ圧刺激を入れ、その直後にボールを握って感覚の変化を確認します。 ② 内関 手首から指3本ほど肘側の前腕内側。 前腕に過剰な力が入るタイプなら候補になるポイント。刺激後に手首や指を動かし、「力の入り方が変わるか」を確認します。 ③ 曲池 肘を曲げたときにできるシワの外側。 手首や指先だけに注意が集中している選手に、肘周辺から別の感覚情報を入れる目的で使います。 ④ 肩髃 腕を上げたとき、肩の前外側にできるくぼみ。 投球は指だけではなく、肩→肘→手首→指の連動です。末端だけではなく肩から感覚を入れ、腕全体の運動感覚を変えてみます。 ポイントは、 ツボを刺激する →すぐに投げる →動きの変化を見る 「合谷だから効く」ではなく、 どこに感覚入力を加えると、その選手の運動出力が変化するのか? ここを見る。 イップスを心の問題だけで考えるのではなく、局所性ジストニア、神経抑制、感覚運動統合という視点から身体に介入する。 ツボは「治す場所」ではなく、固まってしまった運動パターンに別の感覚情報を入れる入口として考えると面白いです。 ※イップスには心理的要因が強いタイプ、局所性ジストニアに近いタイプ、その両方が関係するタイプがあります。ツボ刺激による治療効果が確立されているわけではありません。
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【外野のワンバウンドで頭を抜かれるのは、なぜ起こるのか?】 外野手が前に出てワンバウンドで捕ろうとした瞬間、打球が予想以上に跳ねて頭の上を越えていく。 これは単純に「バウンドを見誤った」というだけではなく、脳の予測機能が大きく関係しています。 外野手は打球が飛んできたとき、ボールを最後まで一コマずつ確認しているわけではありません。 打球速度、角度、回転、地面との距離などから、「この辺でバウンドして、この高さに来るだろう」と脳が先回りして予測しています。 これは予測処理と呼ばれる仕組みで、速い打球に対応するためには欠かせません。 ところがワンバウンドの打球では、この予測が外れやすくなります。 芝の状態や打球回転によって、ボールが想定より高く跳ねたり、逆に滑ったりするからです。 特に危険なのが、外野手が「ここで捕る」と早い段階で決めてしまった場合です。 捕球地点を決めると、脳はその予測に合う視覚情報を優先して処理するようになります。 すると実際にはボールが少し高く跳ね始めていても、その変化への修正が遅れます。 これには予測誤差が関係します。 本来であれば「思っていた軌道と違う」という情報を使って身体を修正します。 しかし打球への接近速度が速いほど、予測誤差を検出してから身体を動かすまでの時間がなくなります。 さらに前へ突っ込んでいると問題が大きくなります。 身体が前進しながら低い姿勢を取るため、自分自身の頭部も上下に動いています。 その中でボールの上下動を判断しなければならないため、視覚情報だけでなく前庭感覚や固有感覚まで使って、「自分が動いたのか、ボールが跳ねたのか」を脳内で整理する必要があります。 ここで処理が一瞬遅れると、ボールはすでに顔の高さまで来ています。 また、打球が近づくほどTime to Contact、つまり「あと何秒で自分のところへ来るか」という情報も急激に短くなります。 外野手が前へ出れば出るほど、その残り時間を自分から削ることになります。 だからワンバウンド処理では、「絶対に前で捕る」ことよりも、バウンド後まで修正できる余白を残すことが重要です。 練習でも、毎回同じバウンドを捕るだけでは足りません。 ショートバウンド、高いバウンド、滑る打球などを混ぜて、最初の予測を途中で捨てる練習を入れた方がいい。 ポイントは「正しく予測する能力」だけではなく、「予測が外れた瞬間に更新する能力」を鍛えることです。 外野のワンバウンドで頭を抜かれるエラーは、技術不足だけで起きているわけではありません。 むしろ脳が早く答えを出しすぎて、その答えを修正できなくなったときに起こりやすいエラーです。 外野守備では、未来を読む能力と同じくらい、「違った」と気づいた瞬間に予測を書き換えられる余裕が重要なのです。
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【恐怖が支配しているグラウンドは「減点方式」になる】 ミスをしたら怒られる。 判断を間違えたら外される。 消極的なプレーよりも、失敗したプレーの方が強く責められる。 こうした環境が続くグラウンドでは、選手の頭の中にある評価基準が少しずつ「加点方式」から「減点方式」に変わっていきます。 本来、スポーツでは「どうすればアウトを取れるか」「どうすれば次の塁を狙えるか」と考えてプレーします。 ところが恐怖が強くなると、目的が「成功すること」ではなく「失敗しないこと」に変わります。 心理学では、人間は利益を得る喜びより、損失を避けようとする反応の方が強くなりやすいことが知られています。 いわゆる損失回避です。 さらに「ミス=怒られる」「ミス=試合から外される」という経験が重なると、脳はプレーそのものだけではなく、ミスの先にある結果まで予測するようになります。 すると守備では「捕る」より「落としたらどうしよう」、送球では「投げる」より「暴投したらどうしよう」という情報が頭の中に入り込みます。 ここで問題になるのが注意資源です。 人間が一度に処理できる情報量には限界があります。 失敗後の評価や監督の反応まで考えながらプレーすれば、本来は打球速度や走者、距離などに向けるはずだった注意が奪われます。 さらに、普段は自動化されている動作まで意識的に確認し始めます。 「ちゃんと捕ろう」「丁寧に投げよう」と身体操作へ注意を向けすぎることで、自動化された運動が崩れる現象は、チョーキング研究で扱われるreinvestmentという考え方にも近いものです。 だから恐怖が強いチームほど、一見すると「慎重」に見えて、実際には判断が遅くなることがあります。 一歩目が遅れる。 次の塁を狙えない。 難しいプレーを避ける。 これは技術不足だけではありません。 選手が「何点取れるか」ではなく、「何点減らされないか」でプレーしている可能性があります。 もちろん、ミスを何でも褒めればいいわけではありません。 大切なのは評価する場所です。 「エラーしたからマイナス」ではなく、「その判断は正しかった」「チャレンジした結果のミスなのか」「準備に問題があったのか」と、結果とプロセスを分けて見る必要があります。 強いチームを作るなら、選手にノーミスを要求するのではなく、成功につながる判断を増やしていく。 グラウンドが「失敗したら減点される場所」になると、選手は挑戦しなくなります。 逆に「良い判断を積み上げる場所」になれば、多少のミスが起きてもプレーは小さくなりません。 選手の積極性を消しているのは、技術ではなく、そのグラウンドに存在する評価の仕組みかもしれません。
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東芝のスクイズ 1アウトランナー1.3塁 スクイズでキャッチャーフライ ↓ 1塁ランナーがそのまま飛び出す ↓ アウト 普通のキャッチャーフライなのに なんで戻らないんだ? 謎だわ… これがなければ2アウトで まだチャンスだったのに
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【球速を当てるだけで、ボールへの反応が速くなる理由】 バックネット裏で野球を見る時に、簡単にできる脳トレがあります。 それが、球速表示を見る前に「今の球は何キロだったか」を予測する方法です。 例えば、自分では135キロだと思ったボールが、実際には142キロだった。 この時に大切なのは、7キロ外したことではありません。 自分の脳が感じていたボールの速さと、実際の速さにズレがあったことです。 人間の脳は、ボールが来てから反応しているだけではありません。 投手がボールをリリースした瞬間から、「このくらいの時間で自分のところまで来るだろう」と先回りして予測しています。 特に野球では、この時間の予測がかなり重要になります。 135キロと142キロでは、打者までボールが到達する時間に数十ミリ秒の違いが生まれます。 わずかな差ですが、打撃ではこのズレが振り遅れにつながります。 「思ったよりボールが来るのが速かった」という感覚は、単純に反射神経が遅かったのではなく、脳が予測していた到達時間そのものがズレていた可能性があります。 そこで球速を予測します。 投手が投げる。 「140キロくらい」 そして表示を見る。 「146キロ」 この時に脳では、自分の予測と実際の結果を比較します。 これを予測誤差と呼びます。 脳は、この予測誤差を使いながら次の予測を少しずつ修正していきます。 特に小脳は、予測したタイミングと実際に起きたタイミングのズレを修正することに関わっています。 つまり、何度も球速を予測して答え合わせをすることで、「この見え方なら、このくらいの時間でボールが到達する」という内部モデルが細かく調整されていきます。 これはTime to Contact、つまり「対象があとどれくらいで自分のところまで到達するか」を感じ取る能力とも関係します。 だから球速当ては、単なるゲームではありません。 ボールの速さを数字として覚えるというより、ボールが迫ってくる時間感覚を脳に学習させるトレーニングとして使えます。 やる時は、毎球当てようとしなくて大丈夫です。 むしろ外れた時に、「自分は実際より遅く感じていたのか」「速く感じていたのか」を確認する方が重要です。 135キロだと思った球が142キロだった。 そのズレこそが、脳が修正するための材料になります。 打撃で必要なのは、球速表示を正確に当てる能力ではありません。 ボールを見た瞬間に脳が作る「このタイミングで来る」という予測と、実際にボールが到達するタイミングとのラグを小さくすることです。 バックネット裏で球速を予測するだけでも、その時間感覚を鍛える一つの方法になります。
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イップスに使いたい「脳科学的なツボ」4選 イップスというと「緊張」「メンタル」「考えすぎ」の問題だと思われがちです。 でも、イップスの中には局所性ジストニア(Task-specific focal dystonia)に近いタイプがあることが知られています。 局所性ジストニアとは、普段は問題なく動かせるのに、特定の動作をしようとしたときだけ筋肉の収縮をうまくコントロールできなくなる状態。 野球なら、 キャッチボールでは投げられるのに送球になると腕が固まる。 ブルペンでは投げられるのに試合になるとリリースできない。 ボールを持たなければ腕を振れるのに、握った瞬間に動きがおかしくなる。 こうした現象です。 ここで重要なのが、脳の**「抑制」と「感覚運動統合」**。 投球するとき、脳は必要な筋肉を動かす一方で、今は必要のない筋肉にはブレーキをかけています。 ところが局所性ジストニアでは、この抑制がうまく働かず、必要のない筋肉まで一緒に収縮してしまうことがあります。 つまり、 「筋肉が動かない」のではなく、「余計な筋肉を止められない」。 さらに、手や指から入ってくる感覚情報の処理にも変化がみられることがあります。 そこで使いたいのが「ツボ」です。 ただし、ツボを押せば局所性ジストニアが治るという意味ではありません。 ツボを“脳へ感覚入力を入れるポイント”として利用する。 ① 合谷 親指と人差し指の間。 投球では、握る・力を抜く・ボールを離すという細かな手指の調整が必要です。合谷周辺へ圧刺激を入れ、その直後にボールを握って感覚の変化を確認します。 ② 内関 手首から指3本ほど肘側の前腕内側。 前腕に過剰な力が入るタイプなら候補になるポイント。刺激後に手首や指を動かし、「力の入り方が変わるか」を確認します。 ③ 曲池 肘を曲げたときにできるシワの外側。 手首や指先だけに注意が集中している選手に、肘周辺から別の感覚情報を入れる目的で使います。 ④ 肩髃 腕を上げたとき、肩の前外側にできるくぼみ。 投球は指だけではなく、肩→肘→手首→指の連動です。末端だけではなく肩から感覚を入れ、腕全体の運動感覚を変えてみます。 ポイントは、 ツボを刺激する →すぐに投げる →動きの変化を見る 「合谷だから効く」ではなく、 どこに感覚入力を加えると、その選手の運動出力が変化するのか? ここを見る。 イップスを心の問題だけで考えるのではなく、局所性ジストニア、神経抑制、感覚運動統合という視点から身体に介入する。 ツボは「治す場所」ではなく、固まってしまった運動パターンに別の感覚情報を入れる入口として考えると面白いです。 ※イップスには心理的要因が強いタイプ、局所性ジストニアに近いタイプ、その両方が関係するタイプがあります。ツボ刺激による治療効果が確立されているわけではありません。
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【球速を当てるだけで、ボールへの反応が速くなる理由】 バックネット裏で野球を見る時に、簡単にできる脳トレがあります。 それが、球速表示を見る前に「今の球は何キロだったか」を予測する方法です。 例えば、自分では135キロだと思ったボールが、実際には142キロだった。 この時に大切なのは、7キロ外したことではありません。 自分の脳が感じていたボールの速さと、実際の速さにズレがあったことです。 人間の脳は、ボールが来てから反応しているだけではありません。 投手がボールをリリースした瞬間から、「このくらいの時間で自分のところまで来るだろう」と先回りして予測しています。 特に野球では、この時間の予測がかなり重要になります。 135キロと142キロでは、打者までボールが到達する時間に数十ミリ秒の違いが生まれます。 わずかな差ですが、打撃ではこのズレが振り遅れにつながります。 「思ったよりボールが来るのが速かった」という感覚は、単純に反射神経が遅かったのではなく、脳が予測していた到達時間そのものがズレていた可能性があります。 そこで球速を予測します。 投手が投げる。 「140キロくらい」 そして表示を見る。 「146キロ」 この時に脳では、自分の予測と実際の結果を比較します。 これを予測誤差と呼びます。 脳は、この予測誤差を使いながら次の予測を少しずつ修正していきます。 特に小脳は、予測したタイミングと実際に起きたタイミングのズレを修正することに関わっています。 つまり、何度も球速を予測して答え合わせをすることで、「この見え方なら、このくらいの時間でボールが到達する」という内部モデルが細かく調整されていきます。 これはTime to Contact、つまり「対象があとどれくらいで自分のところまで到達するか」を感じ取る能力とも関係します。 だから球速当ては、単なるゲームではありません。 ボールの速さを数字として覚えるというより、ボールが迫ってくる時間感覚を脳に学習させるトレーニングとして使えます。 やる時は、毎球当てようとしなくて大丈夫です。 むしろ外れた時に、「自分は実際より遅く感じていたのか」「速く感じていたのか」を確認する方が重要です。 135キロだと思った球が142キロだった。 そのズレこそが、脳が修正するための材料になります。 打撃で必要なのは、球速表示を正確に当てる能力ではありません。 ボールを見た瞬間に脳が作る「このタイミングで来る」という予測と、実際にボールが到達するタイミングとのラグを小さくすることです。 バックネット裏で球速を予測するだけでも、その時間感覚を鍛える一つの方法になります。
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高校野球が終わった後、バーンアウトにならないために必要なこと #Voicy#
【球速を当てるだけで、ボールへの反応が速くなる理由】 バックネット裏で野球を見る時に、簡単にできる脳トレがあります。 それが、球速表示を見る前に「今の球は何キロだったか」を予測する方法です。 例えば、自分では135キロだと思ったボールが、実際には142キロだった。 この時に大切なのは、7キロ外したことではありません。 自分の脳が感じていたボールの速さと、実際の速さにズレがあったことです。 人間の脳は、ボールが来てから反応しているだけではありません。 投手がボールをリリースした瞬間から、「このくらいの時間で自分のところまで来るだろう」と先回りして予測しています。 特に野球では、この時間の予測がかなり重要になります。 135キロと142キロでは、打者までボールが到達する時間に数十ミリ秒の違いが生まれます。 わずかな差ですが、打撃ではこのズレが振り遅れにつながります。 「思ったよりボールが来るのが速かった」という感覚は、単純に反射神経が遅かったのではなく、脳が予測していた到達時間そのものがズレていた可能性があります。 そこで球速を予測します。 投手が投げる。 「140キロくらい」 そして表示を見る。 「146キロ」 この時に脳では、自分の予測と実際の結果を比較します。 これを予測誤差と呼びます。 脳は、この予測誤差を使いながら次の予測を少しずつ修正していきます。 特に小脳は、予測したタイミングと実際に起きたタイミングのズレを修正することに関わっています。 つまり、何度も球速を予測して答え合わせをすることで、「この見え方なら、このくらいの時間でボールが到達する」という内部モデルが細かく調整されていきます。 これはTime to Contact、つまり「対象があとどれくらいで自分のところまで到達するか」を感じ取る能力とも関係します。 だから球速当ては、単なるゲームではありません。 ボールの速さを数字として覚えるというより、ボールが迫ってくる時間感覚を脳に学習させるトレーニングとして使えます。 やる時は、毎球当てようとしなくて大丈夫です。 むしろ外れた時に、「自分は実際より遅く感じていたのか」「速く感じていたのか」を確認する方が重要です。 135キロだと思った球が142キロだった。 そのズレこそが、脳が修正するための材料になります。 打撃で必要なのは、球速表示を正確に当てる能力ではありません。 ボールを見た瞬間に脳が作る「このタイミングで来る」という予測と、実際にボールが到達するタイミングとのラグを小さくすることです。 バックネット裏で球速を予測するだけでも、その時間感覚を鍛える一つの方法になります。
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【なぜ陸上では、走る前から相手が速く見えるのか?】 陸上の試合では、まだレースが始まっていないのに、周りの選手が自分より速く見えることがあります。 招集所に入った瞬間、それまで普通だったはずの相手が急に強く見えてしまう。 これは単なる「気持ちの弱さ」ではなく、試合前の脳が情報を処理する仕組みと関係しています。 一つは予測処理です。 人間の脳は、目の前の情報をゼロから判断しているわけではなく、過去の経験や記憶から「たぶんこうだろう」という事前予測を作りながら知覚しています。 以前負けた選手や、記録を知っている選手を見れば、その情報が事前分布のように働き、「この選手は速い」という予測が先に形成されます。 すると実際の動きを見るときにも、その予測に引っ張られます。 少し動きが良かっただけでも、「やっぱり速い」と解釈しやすくなる。 これは確証バイアスに近い現象で、自分がすでに持っている予測と一致する情報に注意が向きやすくなります。 さらに試合前は状態不安が高まりやすく、扁桃体を中心とした脅威検出系も働きやすくなります。 ここで関係するのが注意制御理論です。 不安が高まると、本来は自分で注意を向けるトップダウン型の注意制御よりも、目立つ刺激に自動的に注意を奪われるボトムアップ型の処理が強くなります。 つまり「自分の準備に集中したい」と思っていても、脳は勝手に強そうな相手を拾ってしまうのです。 さらに社会的比較も入ります。 人間は自分の能力を判断するとき、周囲の人間を基準にします。 特に自分より能力が高そうな相手と比較する上方比較が起こると、自己効力感が下がりやすくなります。 「今日は厳しいかもしれない」という感覚が生まれると、今度はその予測が身体側にも影響し、覚醒水準が必要以上に上がったり、自分のフォームを意識的に修正したくなったりします。 ここまで来ると、相手が速いかどうかより、自分の脳が作った「相手は速い」というモデルの方が大きな問題になります。 試合前に必要なのは、相手を見ないことではありません。 「速そうに見える」という知覚そのものが、状態不安、予測処理、注意バイアスによって歪む可能性があると知っておくことです。 陸上では、号砲が鳴る前から脳は勝敗を予測しています。 だからこそ、走る前に相手が速く見えたときほど、その感覚を事実だと決めつけないことが大切です。
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高校野球も7回制か9回制とかの議論じゃなくて、行き過ぎた上下関係の方を議論してほしい
下級生への暴力複数回、寮内の盗難報告せず 龍谷大野球部が活動停止 龍谷大学(京都市伏見区)は27日、硬式野球部の部員の間で暴力行為があったなどとして、部を1カ月間の活動停止にしたと発表した。期限は7月28日から8月27日まで。
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【投手はなぜ指先のマメだけで球速や回転数が落ちるのか】 佐々木朗希投手が、右手中指のマメが割れた影響で緊急降板しました。 こういう場面を見ると「痛くて力が入らなかった」と考えがちですが、投手の指先は単にボールを押し出す場所ではありません。 投球では、ボールを握った瞬間から皮膚の触覚情報がずっと脳に入っています。 ボールが指のどこに当たっているのか、どのくらい圧がかかっているのか、滑りそうなのか。 脳はこうした情報を使いながら、握る強さや指を離すタイミングを細かく調整しています。 特にリリース直前はかなり繊細です。 腕全体は100km/hを超える速度で動いていても、最後にボールへ力を伝えるのは指先です。 ここで皮膚が剥けたり、マメが割れたりすると、いつもと同じように握っているつもりでも、脳に返ってくる感覚が変わります。 すると無意識に握る力を弱めたり、リリースを少し早めたりすることがあります。 これだけでもボールへの力の伝わり方は変わります。 さらに厄介なのは痛みです。 痛みがあると、脳はその場所を守ろうとします。 本人が「普通に投げよう」と思っていても、身体は完全には同じ出力を出さないことがあります。 これは根性や気持ちの問題ではなく、脳が損傷した部位を守ろうとする防御反応の一つです。 だからマメができた投手に起こる変化は、指先だけの問題ではありません。 触覚情報が変わり、痛みが入り、それに合わせて脳が握力やリリースを調整する。 その結果として球速や回転数が落ちることも考えられます。 投手の「感覚が合わない」という言葉は曖昧に聞こえますが、実際にはかなり重要です。 数ミリ、数百分の一秒のズレを調整している競技だからこそ、指先の小さな変化が投球全体に影響する。 マメ一つでも投げられなくなる理由は、そこにあるのだと思います。
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【心理学的】 負けた選手は、何をどう学べばいいのか 試合に負けた直後、「切り替えろ」「次に生かせ」「いい経験になった」と声をかけることがあります。 ただ、心理学的には「負けた経験」そのものが人を成長させるわけではありません。重要なのは、負けの原因をどう解釈するかです。 ここで関係するのが、心理学の原因帰属です。 例えば負けた理由を「自分には才能がない」「大事な試合に弱い」と考えると、原因を自分の変えにくい能力に結びつけてしまいます。これを繰り返すと自己効力感が下がり、「また同じ場面で失敗するかもしれない」という失敗恐怖につながりやすくなります。 逆に、「あの場面では相手の変化球を想定できていなかった」「焦って判断が早くなっていた」など、修正可能な要因まで分解することができれば、敗北は次の行動を変える材料になります。 ここに脳科学の予測誤差も関係します。 試合中、脳は常に「こうなるだろう」と予測しています。負けたということは、どこかで自分たちの予測と現実にズレがあったということです。 だから負けた後に考えるべきなのは、「もっと頑張ればよかった」ではありません。 自分は何を予測していたのか。 現実には何が起きたのか。 そのズレは、次にどう修正できるのか。 この分析が必要です。 心理学には反実仮想という考え方もあります。「もしあのときこうしていたら」と考えることです。負けた後は誰でもやります。ただし、「あのエラーさえなければ」と過去を責め続けるだけでは反すうになってしまう。 有効なのは、「次に同じ状況が来たらどうするか」まで変換することです。 そのため、負けた直後のNGな声掛けは、「忘れろ」「気持ちの問題だ」「お前ならもっとできただろ」「あそこでミスしたから負けた」。 これでは失敗を人格や能力と結びつけてしまいます。 私は、負けから学ぶ順番はかなり重要だと思っています。 まず感情が動く。 そのあと事実を見る。 原因を修正可能なところまで分解する。 最後に次の行動へ変える。 これができて初めて、「負け」が経験ではなく学習になります。 負けから立ち直るとは、悔しさを消すことではありません。 「なぜ負けたのか」という記憶を、「次はどうするか」という情報に変換すること。 そこまでできたとき、敗北は次の試合の一部になります。 このPVカッコ良すぎるな…
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【リハビリはなぜこんなに辛いのか】 リハビリが辛いのは、痛いからだけではないと思っています。 むしろ選手を見ていると、一番きついのは「頑張っているのに、前に進んでいる感じがしない時間」なんじゃないかと思います。 トレーニングだったら、重量が上がった、タイムが縮まった、球が速くなったという変化があります。 でもリハビリは違います。 昨日より今日の方が良くなっているはずなのに、自分ではほとんど分からない。 少し調子が良くなって「そろそろいけるかな」と思ったら、次の日にまた違和感が出ることもある。 ここがかなりしんどい。 しかもアスリートの場合、比較している相手が他人ではなく「ケガをする前の自分」なんですよね。 以前なら普通にできていたことを、今は一つずつ確認しながらやらなければいけない。 だから周りから見れば順調に回復していても、本人の中では「まだこんなことしかできない」と感じてしまうことがあります。 もう一つ大きいのが、身体は治ってきているのに、怖さだけが残ることです。 一度痛めた動作に近づくと、身体は動けるはずなのに、無意識に少し力を抜いたり、かばったりすることがある。 これは気持ちが弱いという話ではありません。 脳には「この動きで一度ケガをした」という経験が残っているので、もう一度安全だと覚え直す時間が必要になります。 だからリハビリは、筋力や可動域を戻して終わりではない。 今日はここまで投げても大丈夫だった。 昨日より少し強く踏み込めた。 そういう本人にしか分からない小さな成功を積み重ねながら、身体への信頼を戻していく時間でもあります。 派手な成果が出ない日を何日も重ねなければいけない。 それでも続ける。 リハビリの本当の辛さって、そこにあるんじゃないかと思います。
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先日40歳を迎えました。 メッセージくださった方々、本当にありがとうございました🙇‍♂️ 私は昨年受けた右肘の手術からのリハビリを細々と続けています。 チームに帯同していないのにサポートしてくださるパドレス、チームスタッフのおかげでマウンドからの投球を再開出来るまで来られました。 これは2回目のブルペン投球の動画ですが今のところは順調です。 *画質悪くて申し訳ないです。
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【バッターが「手の力を抜け」と言われた時、手の甲を擦る意味】 バッティングで力んでいる選手に対して、「もっと手の力を抜け」と声をかけることがあります。 ただ、実際には「抜こう」と思えば思うほど、逆にグリップを意識してしまい、余計に手に力が入ることがあります。 そこで使いやすいのが、打席に入る前に両手の甲を軽く擦り合わせる方法です。 ポイントは、脱力しようとするのではなく、手に入っている感覚の偏りを変えることです。 バットを強く握っている時は、手のひらや指に強い圧がかかります。 さらに指を曲げる筋肉も働き続けるため、脳の中では「握る」という運動と、手のひら側から入ってくる感覚情報が優位になります。 すると相対的に、手の甲側の感覚に対する気づきは弱くなります。 これを現場では、「手の甲の感覚が少し鈍くなっている」と考えると分かりやすいです。 もちろん、本当に神経障害による感覚鈍麻が起きているという意味ではありません。 あくまで、グリップを握ることに感覚と注意が偏っている状態です。 人間の脳には、運動中に必要な感覚情報を選び、必要性の低い情報を弱める感覚ゲーティングという仕組みがあります。 打席で「絶対に打ちたい」「振り遅れたくない」と緊張すると、グリップを握る感覚がさらに強くなりやすく、手のひら側への感覚集中が起こります。 そこで両手の甲を擦ります。 すると、それまで意識されていなかった手背側から新しい触覚刺激が入ります。 脳にとっては、「握る」以外の感覚情報が突然入ってくることになります。 さらに手の甲同士を擦るためには、一度指を開かなければいけません。 つまり、「力を抜け」と言葉で命令するのではなく、握り続けている運動パターンそのものを一度崩せるわけです。 これはバッターにとってかなり重要です。 グリップを強く握りすぎると、手首や前腕まで緊張が広がりやすくなります。 するとバットを操作しようとする意識が強くなり、タイミングに合わせて自然に出ていたスイングまで硬くなります。 だから打席前に必要なのは、「リラックスしろ」と考えることではありません。 一度バットから手を離して、両手の甲を2〜3秒ほど軽く擦る。 そして、その手の甲の感覚が残ったまま、もう一度バットを握る。 この時に大切なのは、「弱く握ろう」と考えすぎないことです。 目的は握力を直接下げることではなく、手のひら側に偏っていた感覚を広げることだからです。 バッターの力みは、筋肉だけの問題ではありません。 脳がどこを感じ、どこに注意を向けているのかという問題でもあります。 「手の力を抜け」で変わらない選手ほど、一度手の甲を感じさせる。 脱力を直接つくるのではなく、感覚を変えることで結果的に力みを減らしていく。 これが、バッターが手の甲を擦る意味です。
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【対談】自衛隊の心理から学ぶエラー学 ハヤシと対談しました @sensium_theory #Voicy#
【対談】自衛隊の心理から学ぶエラー学 ハヤシと対談しました @sensium_theory #Voicy#
【なぜネクストサークルで近くから見すぎると危険なのか】 多くの選手は実戦に近い感覚で準備したくて、ネクストサークルで無意識にキャッチャー寄りへ行き、近くでボールを見ようとします。 確かに球速や変化球のキレは感じやすいですが、脳科学的にはここに落とし穴があります。 それがトンネル視です。近い距離で速いボールを見続けると、脳はボール一点に意識を固定し、周辺視野が狭くなります。 すると交感神経が優位になり、呼吸が浅くなり、身体が固まりやすくなる。 実は打席での力みや初球の遅れは、この時点から始まっていることも多いのです。 ネクストで本当に見るべきなのは、ボールだけではありません。 投手全体のテンポ、 フォームのリズム、 間合い、 そして球の軌道を“広く”見ることが大切です。 あえて少し遠い位置から見て、ボールを凝視しすぎず、空間ごと視野に入れる。 ネクストで重要なのは情報量ではなく情報の質です。脳をトンネル視に入れず、自然な反応ができる状態で打席に入ることが大切です。
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【外野手のフライ捕球率を上げる前庭覚トレーニング】 高いフライで目線がブレる選手は、目だけの問題ではなく、頭の位置が変わった時に視線を安定させる「前庭覚」がうまく使えていないことがあります。 前庭覚は、頭の傾きや回転を感じ取り、バランスや目線の安定に関わる感覚です。 やり方は、膝立ちの状態で風船を上に投げ、落ちてきた風船を手で弾ませます。この時、正面だけで行うのではなく、身体を右回り・左回りに少しずつ回転させながら行います。 風船は落ちるスピードが遅く、動きも不規則なので、目で追いながら頭と身体の向きを調整する必要があります。これにより、外野フライのように高い打球を追う時の「目線のブレ」を抑える練習になります。 慣れてきたら、片目をつむって行うと難易度を上げることもできます。ただし、これはかなり前庭覚に負荷がかかります。実際に自分でやった時も目眩が出たので、最初から無理に行う必要はありません。 高いフライが怖い選手ほど、目線を固定しようとするのではなく、頭が動いても視線を安定させる練習が大切です。めまいが出る場合はすぐに中止し、短時間から行ってください。
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なぜ勝つイメージトレーニングはダメなのか 【負けのイメトレができるチームは、流れに飲まれない】 多くの監督は、試合前に「勝つイメージを持て」「良いプレーを想像しろ」と選手に伝えますが、野球という競技の怖さは、良い流れの中で勝つことよりも、悪い流れが来た瞬間にどれだけ脳と身体を崩さずにいられるかにあり、だからこそ本当に強いチームほど、勝つ場面だけではなく、あえて負けそうになる場面を普段から想定しておく必要があります。 たとえば、 初回の先頭打者に四球を出す、 送りバントの処理で送球が浮く、 低めの球をストライクと言われる、 味方のエラーの後にベンチが一瞬静まり返る、 こうした場面は実際の試合で必ず起こり得るにもかかわらず、練習やミーティングでそこを想定していないチームは、本番でその出来事が起きた瞬間に 「こんなはずではない」 という予測誤差が大きくなり、脳の危険察知システムが過剰に働き、視野が狭くなり、呼吸が浅くなり、足裏の接地感やグラブの重さといった触圧覚が抜けて、選手一人ひとりの脳内マップが乱れていきます。 そこで監督に勧めたいのが、試合前にあえて「今日起こりうる嫌な展開」をチームで言葉にしておくミーティングです。 「今日は初回に四球を出すかもしれない」 「今日は判定に納得いかない場面があるかもしれない」 「今日はバント処理で一つミスが出るかもしれない」 「今日は相手のラッキーヒットで先制されるかもしれない」 このように先に負けの入口を声に出して共有しておくと、実際にその場面が来たときに、選手の脳は完全な想定外として処理するのではなく、 「これは試合前に話した場面だ」 「もう一度見た景色だ」 という既知の情報として受け取りやすくなり、扁桃体の過剰反応が抑えられ、焦りや怒りに飲まれる前に、呼吸、視線、足裏、声の方向をグラウンドへ戻しやすくなります。 これは不安を煽るミーティングではありません。 むしろ逆で、選手の脳に「悪いことが起きても、それは異常事態ではなく野球の中に含まれている普通の現象だ」と登録させる作業であり、監督が先に負けの可能性を言葉にしておくことで、選手は失敗が起きた瞬間にパニックになるのではなく、「ここからどう戻すか」という次の処理に入りやすくなります。 弱いチームほど、悪い展開が来た瞬間にベンチが固まり、選手の目線が下がり、声が消え、グラウンド全体の脳内マップが乱れていきますが、強いチームは悪い展開を否定せず、むしろ先に言葉にして、先に脳に見せて、先に対処のルートを作っているから、四球が出ても、エラーが出ても、判定に揺れても、チーム全体が「まだ試合の中にいる」状態を保つことができます。 監督がやるべきことは、失敗しないチームを作ることではなく、失敗しても現在地を見失わないチームを作ることです。 流れを変えるとは、気合いで空気を変えることではなく、想定外を想定内に変え、乱れた脳内マップをもう一度グラウンドに戻すことであり、そのために必要なのが、勝つイメトレだけではなく、先に負けを言葉にするイメージトレーニングなのです。
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エラー後の“身体に残った記憶”を抜く方法 野球で本当に怖いのはエラーそのものではなく、エラーをした直後に身体がその失敗を危険な出来事として記憶してしまい、その記憶が次のプレーにまで影響を及ぼしてしまうことです。 例えば、一塁へ悪送球してしまった直後から送球動作そのものに怖さを感じるようになったり、エラーをした後から簡単なゴロに対しても身体が必要以上に固まったり、一度ミスをすると次のプレーまで頭の中で失敗の映像が繰り返されてしまう選手は少なくありません。 しかし、これは技術が急に消えたわけでも、メンタルが弱いからでもありません。 実際には、脳がその失敗を強いストレスとして記憶し、「この状況は危険だ」と判断することで、防御反応として身体を固めてしまっている状態に近いのです。 この状態に入ると、心拍数は上がり、呼吸は浅くなり、視野は狭くなり、肩や前腕、指先にまで余計な力が入りやすくなるため、本来であれば自然にできていた捕球や送球の動作までぎこちなくなっていきます。 つまり、身体はグラウンドに立っていても、脳だけはまだ“次のプレー”ではなく、“さっきの失敗”を処理し続けているのです。 こうした状態に対して使われる方法のひとつがEMDRです。 EMDRは、過去の強いストレスやトラウマによって脳と身体に残ってしまった過剰な反応を整えていくアプローチであり、失敗した場面を軽く思い出しながら左右に眼球を動かすことで、脳の中で止まっていた情報処理を少しずつ再開させていきます。 左、右、左、右と眼を動かしていく中で、失敗の記憶に強く結びついていた恐怖、不安、緊張が徐々に弱まり、身体が「もうそこまで危険ではない」と再学習し始めます。 ここで重要なのは、失敗そのものを消すわけではないということです。 エラーの記憶は残りますが、その記憶に過剰に結びついていた恐怖や緊張を外していくことで、同じ場面でも必要以上に身体が固まらなくなっていきます。 エラーの記憶は残っていても、エラーの恐怖は薄くできる。 イップスや送球難のように技術練習だけでは改善しにくい問題ほど、フォームだけでなく、脳と神経系にアプローチする視点が重要になってきます。
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一生に一回あるかないかのプレーを練習すると、なぜ視野が広がるのか? 横浜高校と花巻東の最後のプレーで印象的だったのは、三塁手がライトからの送球を待って三塁走者にタッチしようとしたのではなく、最初から前に出て、打者走者の一塁オーバーランを狙っていたことです。 結果を見てから一塁へ投げたのではなく、ボールが自分のところへ来る段階ですでに「次に起こること」を準備していたように見えます。 こうしたプレーを見ると、強豪校が一生に一回あるかないかの状況まで練習する意味がよく分かります。 人間は、初めて遭遇する状況では、その場で大量の情報を処理しながら選択肢を探します。 しかし過去に似た状況を経験していると、「この形になったら、次にこういうことが起こる可能性がある」というスキーマが形成されます。 今回でいえば、ライト前ヒット、三塁への送球、走者が三塁へ進むという情報だけでなく、そのプレーを見ている打者走者が一塁から離れる可能性まで、選択肢として持っていたと考えられます。 ここで重要なのが、いわゆる「視野の広さ」です。 視野が広いというと、単純に広い範囲を目で見ているように思いますが、スポーツではそれだけではありません。 脳が何を探す準備をしているかによって、同じ景色を見ても拾える情報が変わります。 一塁でのオーバーランという選択肢を知らなければ、視界に入っていても重要な情報として処理されないかもしれません。 逆に練習で一度でも経験していれば、「ここもアウトになるかもしれない」と注意を向けることができます。 これは予測的注意や、見えた情報と動作を結びつける知覚―行為カップリングにもつながります。 だから珍しいプレーを練習する目的は、そのプレーを本番で一度成功させることだけではありません。 脳の中に「野球にはまだこんな選択肢がある」と教えることです。 経験していない選手は、ボールが来てから考える。 経験している選手は、ボールが来る前から複数の続きを持っている。 一生に一回のプレーを練習することは、その一回のための練習ではありません。 普段のプレーで見つけられる選択肢そのものを増やし、結果として「視野の広い選手」を作る練習なのだと思います。
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【試合前に片目を使う理由】 チャンスの場面になると、普段は打てるボールなのに差し込まれたり、芯を外したりする選手がいる。 その原因の一つは、プレッシャーによって脳の空間認識が乱れること。 打撃ではボールのスピードだけでなく、「どこにあるのか」「どのくらい手前なのか」という奥行き情報を正確に捉える必要がある。しかし緊張が高まると視覚情報の処理が不安定になり、タイミングやミートポイントにズレが生じやすくなる。 そこで試合前のアップとしておすすめなのが、Monocular Training(単眼トレーニング)。 片目を閉じた状態でボールのキャッチやトスを行い、奥行きを判断する能力を刺激する。人間は普段、両眼視によって距離を認識しているが、あえて片目にすることで脳はより多くの視覚情報を使って空間を把握しようとする。 この刺激を入れておくことで、打席で必要となる距離感やミートポイントの認識が高まりやすい。 メンタルを強くしようとする前に、まずは感覚入力を整える。 プレッシャーに勝つのではなく、プレッシャーの中でも脳が正しく距離を測れる状態を作ることが大切。 チャンスで芯に当てられる選手は、技術だけでなく「見え方」の準備もしている。
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